2月 282024
 
渾身のナポレオンパイ

その昔友達に連れて行ってもらったルネス街の洒落たケーキ屋さん(GARBO)で初めて食べたナポレオン。ちょっと高くてドキドキしながらオーダーしたのだけど、本当に美味しくて感動したのを覚えています。

以来ナポレオンパイは高級ケーキという印象が強く、なかなか食べる機会もなかったし、高度な技術が必要で自分では作れないだろうなぁと思っていました。

ネットでレシピを見ていたら、ベラミーズパイシートがあれば簡単に作れそうな気がしたので、無謀にもチャレンジしてみました。

形はいびつだけどなんとか完成!

ところが思ったよりも手間取って、汗だくになってなんとか完成させました。パイ生地もただ焼けばいいというものではなくて、つぶしたり、粉砂糖を振りかけたりと大変でした。力尽きました。

最後のクリームの抜きが甘い

味だけは妥協したくなかったので、思った以上に美味しく出来て満足です。クリームにラム酒を入れたのは大正解! でもナポレオンだけにブランデーを入れるべきだったのかな?

パイ生地とアーモンドスライスがパリパリで、いちごの甘酸っぱさとクリームの上品な甘さが口いっぱいに広がります。

いびつなのは気にしない

あと最大の難関はカット。事前にナイフを研ぎ、いつもよりも熱めにしてパリパリっと切り分けました。

バシッとカットできました!
でも結局こうなる…

一度は使ってみたかったナポレオンパイ。ど素人のわたしは職人さんの凄さを改めて思い知らされた一品でした。

<材料>

クリーム

  • 卵黄 3個分(48g)
  • グラニュー糖 60g
  • コーンスターチ 12g
  • 薄力粉 12g
  • 牛乳 240ml
  • 生クリーム(42%) 160g
  • グラニュー糖 12g
  • バニラオイル 数滴
  • ラム酒 小さじ1

パイ生地

  • 冷凍パイシート(ベラミーズパイシート) 1枚
  • 粉糖 大さじ1
  • アーモンドスライス 30g

ナパージュ

  • ゼラチン 3g
  • 水 20ml
  • グラニュー糖 6g
<作り方>
  1. カスタードクリームを作ります。大ボウルに水と保冷剤を入れて冷水を用意しておきます。
  2. 中ボウルに卵黄、グラニュー糖を入れて泡立て器で混ぜ、さらにコーンスターチと薄力粉を加えて混ぜます。
  3. 小鍋に牛乳を60度まで温めて、中ボウルに注ぎながら手早く混ぜます。
  4. 生地を茶こしで小鍋に漉し入れ中火にかけます。
  5. シリコンヘラで絶えずゆっくり混ぜながら加熱して、固まってきたら急加速でかき混ぜ、ダマがなくなりツヤが出るまで混ぜたら火から下ろして清潔なボウルに移し、ラップでピッタリ覆い、冷水に浸けて急冷します。ラップの上に保冷剤を置くとより効果的ですが、結露するので水気を拭き取ります。冷めたら冷蔵庫に入れます。
  6. パイ生地を焼きます。パイシート1枚をポリ袋で包んで平らな板に置き冷蔵庫で解凍しておきます。
  7. 天板にオーブンシートを敷いておきます。オーブンを210度/30分にセットして余熱を開始します。
  8. パイシートを3等分にカットして、アイラップ(なんでもシート)に打ち粉をして挟み、1枚ずつ10×20センチに(形は大まかでもOK)延ばします。あらかじめコピー用紙で型紙を作っておいて目安にすると良いです。天板のオーブンシートに生地を並べます。
  9. フォークで全体に穴をあけて、200度/12分焼きます。
  10. 一度取り出して平らな台にオーブンシートごと移して置き、その上にオーブンシートを重ねてから平らなトレー(電子レンジのトレーなどを使用)で膨らんだ生地をギュッとプレスします。
  11. オーブンシートごと天板に戻し、もう一枚オーブンシートと天板を重ねた状態で200度/8分焼きます。
  12. 取り出して上の天板とオーブンシートを外し、粉糖を全体に振って200度/10分焼き、キャラメリゼ状態にします。
  13. 取り出して冷めたら、3枚が同じ大きさになるようにナイフで端をカットしておきます(切れ端はヨーグルトのトッピングなどでいただきました)。
  14. カスタードクリームを完成させます。冷蔵庫から取り出したらザルで漉してほぐしておきます。
  15. ホイップ用のボウルに生クリームとグラニュー糖を入れて、冷水にボウルの底を浸けながら角がたらりと折れ曲がる程度まで泡立てます。
  16. カスタードクリームに生クリームを80gほど加えて、バニラオイルとラム酒も加えて混ぜ合わせます。
  17. いちごを洗ってキッチンペーパーでしっかり水気を取り、キレイめを5〜6個丸ごとキープして、残りを3ミリ幅にスライスしてキッチンペーパーに並べて水気を切っておきます。
  18. ナパージュを作ります。小鍋にゼラチン、水、グラニュー糖を入れて中火にかけて、混ぜ溶かし、冷ましておきます。
  19. アーモンドスライスをローストします。天板にオーブンシートを敷いた上にアーモンドスライスを散らして置き、余熱無しの150度/15分ローストします。取り出したらすぐに器に移して冷ましておきます。
  20. パイの組み立てをします。トレーにパイ生地を1枚おき、絞り袋に大きめの丸口金を付けてカスタードクリームを入れ、パイ生地に均等に一層絞り出します。
  21. スライスしたいちごを並べて軽く押し込んで、その上に一層カスタードクリームを絞り出し、2枚目のパイ生地を重ねて軽くプレスします。
  22. 同様にカスタードクリーム、いちご、カスタードクリーム、パイ生地の順に重ねます。
  23. 縦中央にカスタードクリームを、太めに1本絞り出し、丸ごといちごをナパージュに潜らせてからクリームの上に並べます。
  24. スパチュラでカスタードクリームを側面に塗りつけてならします。
  25. 残った生クリームをもう少しだけ泡立ててコシを少しだけだしたら、星型の口金を付けた絞り袋に入れて、いちごの両サイドにクルンと絞り出します。
  26. ローストしたアーモンドスライスを側面に貼り付けます。
  27. そのまま冷蔵庫で1時間冷やしてから、ナイフを少し熱めに温めてカットします。
11月 242023
 
紅玉を使ったタルトタタン

青森県産の紅玉を見つけて買ってしまったのですが、今年はりんごを使ったお菓子はほとんど作って食べ尽くしたので何を作ろうかと悩んだ末、紅玉4個使って果肉ゴロゴロのタルトタタンを作ることにしました。

紅玉の果肉感とカラメルのしみ具合のグラデーションは見ていて飽きません

パイ生地作りは苦手です。こういう作業は向いていないと悟ったので、今回は潔く冷凍のベラミーズパイシートを使いました。丸くカットして焼いただけでスポンジケーキ並みに膨れました。オーブンの扉越しにもりもり膨れるパイ生地にぼーぜんと目は釘付け。プロの技に脱帽です。

ベラミーズパイシートすごい

今回は新しい取っ手の外せる鍋を使って作ったのですが、思いの外ひっくり返して取り出すのに苦労しました。鍋底が厚く加熱する加減がよくわからなくて、結構加熱してから取り出しました。

ナパージュで凸凹をカバー

ほろにがのカラメルしみしみ。歯ごたえのある紅玉をかみしめると口いっぱいに酸味と甘みが広がり、パイのバターがまろやかに収めてくれます。

〈材料〉直径15センチ1個分
  • 冷凍パイ生地(今回はベラミーズ パイシート) 1枚(150g/1枚のうち100gを使用)

カラメル

  • グラニュー糖 60g
  • 水 大さじ1
  • 熱湯 大さじ1

フィリング

  • 紅玉  4個(約800g/可食部は今回655g)
  • 無塩バター  10g
  • グラニュー糖 40g
  • ブランデー 小さじ2
  • シナモンシュガー 大さじ1
  • パイ切り落とし

ナパージュ

  • あんずジャム 30g
  • 水 小さじ1
  • ブランデー 小さじ1
〈作り方〉
  1. 土台になるパイを最初に焼いておきます。冷凍パイシートを室温に10分置いて戻します。オーブンに天板を入れた状態で200度/17分にセットして予熱を開始します。
  2. パイシートを生地を台に広げて、伸ばしたり畳んだりせずそのまま軽く粉を振り、15センチ鍋を逆さにあてて、ナイフで縁に沿って切り取ります。残った生地はまとめて冷凍します(今回は100g使用)。
  3. カットした生地をオーブンシートに乗せて、フォークで突いて穴を開けます。
  4. オーブンシートごとオーブンの天板に移して、200度/17分、きつね色に焼きます。取り出して網で冷ましておきます。
  5. 冷めたら15センチ鍋にすっぽり入るように、優しくナイフで縁を切り落としておきます。切れ端はまとめておき、後で使います。
  6. カラメルを作ります。大きめのフライパンにグラニュー糖と水を入れて火にかけ、香ばしくなったら蓋ではねないようにガードしながら火傷しないように気をつけてお湯を注ぎ、フライパンをサッと回してから型用の鍋に注ぎます。型を回してカラメルを均等にならして冷まします。フライパンは洗わず続けて使います。
  7. フィリングを作ります。紅玉の皮をむき、種を取って、8等分のくし切りにします。
  8. フライパンを火にかけてバターを溶かし、紅玉を加えて優しくシリコンヘラで返しながらソテーします。
  9. グラニュー糖を加えて絡めてしんなりしてきたらブランデーを回し入れて絡めて、バットに移して冷まします。
  10. オーブンに天板を入れた状態で200度/35分にセットして予熱を開始します。
  11. ソテーした紅玉を型の外側に沿って一周重ねながら並べたら、内側に放射状に並べます。中央に折れてしまった紅玉を丸めて隙間に押し込みます。残った紅玉を隙間に入れて、大きなサジなどで軽く上からプレスしてならします。
紅玉4個分余すことなく重ねて並べました
  1. オーブンに入れて200度15分/180度20分焼き、 いったんオーブンから取り出します。
  2. シナモンシュガーを表面に均等に振りかけて、パイの切れ端を均等に敷き、焼いておいたパイを逆さまにして被せて軽く押さえて、オーブンで180度/10分焼きます。
パイ生地をかぶせて焼きます
  1. 取り出したらオーブンペーパーを被せて、一回り小さい鍋を重ねて押さえた状態で平らにしながら冷まします。蓋をして冷蔵庫に一晩置きます。
  2. 型を火にかけ、耳を澄まし、かすかにピチピチ音がしてきたら火から下ろし、型にオーブンシートと皿を被せて、ひっくり返して取り出します。
  3. あんずジャムをザルで裏ごしして小鍋に入れ、水とブランデーを加えて軽く煮詰めて、刷毛で表面に塗ってテリを出し、冷まします。
ホイップクリームを添えて

1月 152023
 
編み網み山盛りアップルパイ

「家に残っている食材を使い切ろう! 」フェア実施中につき、昨年いただいて、あと数個残っているりんごと、先日作ったガレットデロワで使った冷凍パイ生地を消費すべく、アップルパイを作りました。

りんごが大きいので山盛りです。型を使わず、周りの三つ編みパイ生地で高さを出しました。

タルト型を使わなくても、りんごの汁があふれることもなく焼けました。

〈材料〉直径18センチ1個

りんごの甘露煮

  • りんご 2個(正味550〜600g)
  • 有塩バター 20g
  • グラニュー糖 60g
  • ラム酒 大さじ2
  • レモン 1/8個

パイ

  • 冷凍パイシート 100g×2枚
  • テリ用の卵黄 適宜
  • テリ用のシロップ 適宜
〈作り方〉
  1. りんごの甘露煮を作ります。8つ割のくし切りにして、皮をむいて芯を取ります。
  2. フライパンにバターとグラニュー糖を入れて中火で溶かし、りんごを加えたら弱火でときどきヘラで優しく返しながら15分炒めます。

  1. ラム酒と、レモンを皮付きのまま加えて、軽く蓋をして5分程煮ます。水分が出てくるので蓋を取って、レモンは房の汁をこしたら取り出します。
  2. 中火で水分をとばし、少し汁が残り、こびりつかない程度まで煮詰めます。
  3. 火を止め、粗熱がとれたらバットに移して冷まします。
  4. パイ生地の形成をします。室温または冷蔵庫で解凍したパイ生地1枚を打ち粉をした台に取り出して、18センチ角に伸ばします。長方形のシートの場合は半分にカットして重ねて、正方形に近い形から伸ばします。
  5. 直径18センチの円形の皿や型などをあてて、ピザカッターでぐるりと切り落とします。

  1. ひとまわり大きく円形にカットしたオーブンペーパーに乗せて、フォークで穴をあけておきます。この状態で冷蔵庫に入れておきます。

  1. もう1枚の生地を取り出して、20センチ角に延ばします。定規を使って1センチ幅で10本、5ミリ幅で9本の短冊にカットします。
残った生地は重ねてリボン状にしてあとで周りに重ねます。

  1. 5ミリ幅の短冊の上端に少量の水を付けて3本重ねて押さえてから三つ編みにします。3本作ります。

  1. りんごの甘露煮を、生地の縁を残して中央に形良く盛ります。
甘露煮全量盛りきりました!

  1. このタイミングでオーブンを220度30分にセットして予熱を開始します。
  2. 1センチ幅の短冊5本を等間隔で平行に置き、残りの5本を1本ずつ斜め平行に等間隔で編み込んでいきます。爪楊枝の先で生地が重なった部分を突いて穴を開けます。残った生地をまとめてリボン状に伸ばして、周りをぐるり一周重ねます。周りをフォークで押して閉じます。周りも爪楊枝で穴を開けておきます。
1箇所重ね順を誤ったところが…おしい!

  1. 三つ編みを周りに重ねて、表面に卵黄を塗ります。
三つ編みの下には卵や水を塗らなくてもそのまま乗せるだけでOK。

  1. 200〜180度で30分焼きます。
  2. 焼き上がり直後にシロップを塗ります。
<後記>
  • りんごの甘露煮は冷やしている間にも汁が出てくるので、生地にのせるときはペーパータオルで拭かないまでもサッと汁を切る程度でOK。残った汁は煮詰めて冷やしておきます。固まるので使う時はレンジで軽く溶かしてヨーグルトのソースとしても。
  • アップルパイはカットしてから数十秒グリルで温めてサーブすると、カフェやバーのおやつに。前述のりんごのシロップをまわしかけるとパーフェクト!

1月 042023
 
ガレットデロワ2023

今年も作りましたガレットデロワ2023。いつもは直径15センチを2個同時に作るのですが、今回は18センチを1個だけ。自分用なのでササっと遊びながら作りました。

「2023」と刻んでみました。

1月6日にカットして食べます。

〈材料〉直径18センチ1個
  • 冷凍パイシート 100g×2枚
  • アーモンドプードル 30g
  • 塩 ほんのひとつまみ
  • 無塩バター 30g
  • 卵 30g
  • きび糖 30g
  • バニラオイル 2〜3滴
  • ラム酒 大さじ1/2
  • 卵黄 1個分
  • 卵白 1個分
  • アーモンドまたはクルミ 1個

シロップ

  • グラニュー糖 5g
  • 水 10ml
<下ごしらえ>
  • バターと冷凍パイシートを室温に戻しておきます。
  • アーモンドまたはクルミはフライパンで軽く煎っておきます。
  • アーモンドプードルと塩をボウルに入れて泡立て器でふんわり混ぜ合わせておきます。
  • シロップのグラニュー糖と水を一煮立ちさせて冷ましておきます。
<作り方>
  1. 中ボウルにバターをクリーム状に練り、きび糖を加えてよく混ぜます。
  2. 溶き卵を3回に分けて入れて軽くまぜ、バニラオイルとラム酒を加えてよく混ぜます。
  3. アーモンドプードルをバサッと入れて、ヘラでサックリ混ぜ合わせて冷蔵庫で休ませます。
  4. 打ち粉をした台でパイシートを1枚ずつ18×18センチ角に伸ばします。長方形のシートの場合は半分にカットして重ねて、正方形に近い形から伸ばします。
  5. オーブンシートの上にパイシートを置き、パイシートにアーモンドプードルを中央に乗せて平らにします。アーモンドまたはクルミを1個埋めます。

  1. 生地の周りに卵白を塗り、もう一枚のパイシートをかぶせて、パイを接着して、直径10〜12センチの茶碗をかぶせて型をつけます。溝に沿って軽くスプーンの縁で押しつけてもいいですが、焼くときに盛り上がります。
  2. 18センチのケーキ型を被せて、カッターナイフで周りをきれいに切り落とします。

  1. 表面に卵黄を刷毛で塗ります。中央に爪楊枝を刺して目安にします。カッターナイフで生地の表面を浅くなぞり、模様を描き、縁に切り込みを入れます。

  1. 230度で予熱したオーブンに入れて、200度で20〜25分焼きます。
麦わら帽子みたいです。

  1. シロップを焼きたての生地の表面にサッと塗ってテリを加えます。塗りすぎないように気をつけます。

11月 102013
 

真夜中に焼いた、小さな小さなパンプキンパイ。
今朝ちょっとグリルであぶって食べたら、うん!
…おなかすいていたからおいしかった〜(*^。^*)

お花畑の小さな小さなパンプキンパイ

お花畑の小さな小さなパンプキンパイ

<材料>マフィン型6個分

  • 冷凍パイシート…1枚
  • かぼちゃ…加熱した実の部分150g
  • グラニュー糖…50g
  • 無塩バター…13g
  • 卵黄…1個
  • 生クリーム…25ml
  • シナモン…小さじ1
  • ラム酒…小さじ1

<作り方>

  1. パイシートを冷蔵庫で解凍しておきます。
  2. かぼちゃをレンジで蒸かして皮をむき、実の部分をマッシャーでつぶします。
  3. グラニュー糖、バター、卵黄、生クリーム、シナモンを加えてよく混ぜて、レンジで適当な堅さになるまで加熱します。
  4. レンジから取り出したらラム酒を加えてよく混ぜてラップをかけて冷ましておきます。
  5. 台に打ち粉をしてパイシートを取り出し、1枚を2:1に切り分けます。1は冷蔵庫に入れておきます。
  6. 切り分けた2の方を麺棒でのばし、9センチのセルクルで丸くカットした生地をマフィン型に敷きます。
  7. かぼちゃあんを生地のに乗せて平らにのばします。
  8. 切り分けた1の生地を取り出してのばし、花型で切り取り、周りに5個、中央に1個乗せます。
  9. 溶き卵で照りをつけます。
  10. オーブンを200度に予熱して20分、さらに180度で20分焼きます。