11月 172023
自家製天然酵母でライ麦パンを焼きたいと思ったそもそものきっかけは、良く使っていたフォルサワーの粉末が手に入らない時期があって、自家製でサワー種を作れないかなというものでした。
でもサワー種を起こす過程で、不要な元種を捨てるというのは抵抗があったので、無駄なく使い切る通常の方法で自家製天然酵母パンを作っています。もしかしたら市販のフォルサワーを作る段階でも、不要な元種が発生していると思いますが、それを効率良く消費しているのだと信じたいです。
今回使い切れずにそろそろ元気も衰えてきて酸味がでてきた元種を消費しようと思い、もしかしたらサワー種のような風味になるのではと期待を持ってカンパーニュを作ってみました。
膨れないかもとか、酸っぱすぎるのではと心配しましたが、どちらも良い意味で期待を裏切られました。
思った以上に気泡が膨れていて、酸味もほとんど無く、通常のハードブレッドができあがってしまったのは驚きでした。
自家製天然酵母は発酵過程で時間をじっくりかけられることで熟成されて美味しくて、安心して食べられるという利点に加えて、今回は元種も使い切ってよかったなという自己満足感もあります。
天然酵母は発酵で思ったほど膨れていなくても、気泡が細かく密度が多く発生していれば活かせるんだなと。むやみに時間をかけたり温度を高くするのはNGで、適正な時間と温度を守って、優しく扱うことで活性化してくれることがわかりました。
<材料>1斤分
- 凖強力粉(リスドオル) 150g
- ライ麦全粒粉 40g
- きび糖 8g
- 天然酵母の元種 95g
- 浄水 90ml
- モルトエキス
- 塩 3g
<作り方>
- 浄水をレンジで人肌に温めておきます。
- 大ボウルに粉類を入れて、泡立て器でふんわり混ぜ合わせておきます。
- 大ボウルに元種と浄水を少し残してまわし入れてヘラで粉気が無くなるまで混ぜ
- 残りの浄水で固さを調整しながら手で捏ねます。まとまってきたら塩を加えて捏ねます。
- 全体が均等な固さになったところでまとめてラップをかけて30分休ませます。
- ヘラで返すようにしてガス抜きをしてまとめ直して、ラップをかけて、室温(今回は26度)に1〜2時間おきます。膨らんでいなくても底を見てプツプツ気泡を確認したら、しっかりとポリ袋でボウルごと包み、冷蔵庫の野菜室で一晩(9〜12時間くらい)おきます。
- 冷蔵庫から取り出し、ポリ袋からも取り出してみてほどなく膨らんでいたらOK。室温に2時間ほどおき、1.5倍程度まで膨らんだらOK。発酵かごに打ち粉をしておきます。
- 生地と打ち台にしっかり打ち粉をして、生地を取り出したら手で優しく優しく四角形に伸ばします。大きな気泡は指ではじいて消しますが、小さい気泡をつぶさないように広げていきます。
- 左右をたたみ、手前からゆるくくるくる転がして巻いていき、底ををしっかり閉じたら左右の端をしぼませてつまんでしっかり閉じ、なまこ型にします。とじ目を上にして発酵かごに入れます。
- 暖かいところで(今回はスチームオーブン35度)40分ほどおきます。
- オーブンの下段に空の天板を入れた状態でをスチームオーブンの250度/20分にセットして余熱を開始します。その間、生地の横にミルクピッチャーにお湯を入れて、ふたをかけて発酵を続けます。
- 余熱が完了したらオーブンペーパーに発酵かごから生地を転がすようにひっくり返して取り出します。クープを1センチほどの深さに入れます。
- 余熱終了後のオーブンの扉を開閉して3分間空のままスチームをかけたら、オーブンの天板に生地をオーブンペーパーごと移し、さらに3分間スチームを入れて、220度に下げて残り時間で焼きます。
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