12月 012023
 
今年は自家製天然酵母で作りました

12月のおやつといえばシュトレン。シュトレンは10数年前から毎年、作るのも食べるのもとても楽しみな特別なお菓子です。

年に一度のことなので準備が大変! 今年は自家製天然酵母で作ろうと決めていたのでなおのこと時間がかかりました。

今年は水分を少なめにして、いつもは2本作る量で3本作りました。そのため生地が引き締まって味が凝縮された感じにできあがりました。

いつもより小さい分もう少し厚めに切れば良かった
ラッピングして贈答用に

今年は11月27日に仕込んで寝かせて12月1日解禁です。

〈材料〉15センチ/3本分

フィリング

  • ラム酒漬けフルーツ 300g
  • スライスアーモンド 80g
  • 牛乳 50ml

シュトレン用元種(合計約100gになるように)

  • ライ麦粉(全粒粉) 10g
  • 準強力粉 23g
  • 自家製天然酵母元種 33g
  • レーズン酵母液 33ml

マジパン (今回は合計で296g)

  • アーモンドプードル 140g
  • シナモン 小さじ1
  • ナツメグ 小さじ1/2
  • 細粒グラニュー糖 90g
  • 練乳 30g
  • フルーツ漬けのラム酒 30g

シュトレン生地・粉類(合計250gになるように)

  • 準強力粉(今回はリスドオル) 105g
  • 薄力粉(今回はドルチェ) 145g
  • シナモン 小さじ1
  • ナツメグ 小さじ2/3
  • カルダモン 小さじ1/3
  • グローブ 小さじ1/3
  • 無塩バター 60g
  • 卵 1個(50g)
  • きび糖 60g
  • 塩 4g
  • 浄水 40ml
  • モルトエキス 爪楊枝の先にちょこっと

仕上げ用

  • ラム酒 20ml
  • 無塩バター 50g
  • グラニュー糖 50g
  • シナモン 小さじ1/2
  • 溶けない粉砂糖 50g
<下ごしらえ>
  • 元種を用意しておきます。
  • ラム酒漬けフルーツをザルで漉しておきます。漉したラム酒はマジパンに使います。
  • スライスアーモンドを150度/15分ローストして、牛乳(50ml)に浸し、ザルで漉しておきます。漉した牛乳はシュトレン生地に使います。
<作り方>
  1. マジパンを作ります。粉類をボウルに入れて泡立て器でよく混ぜたら、練乳と漉したラム酒を少しずつ加えながらシリコンベラで混ぜて、緩くなりすぎない程度にぎゅっとまとめます。ラップに3等分して、長さ12センチの筒状にして冷蔵庫に入れておきます。
  2. シュトレン生地を作ります。大ボウルに粉類を入れて泡立て器でよく混ぜます。
  3. スライスアーモンドを浸して漉した牛乳(30ml)、水、溶き卵を加えて、こねを開始します(今回はキッチンエイドの低速で)。通常のパン生地よりも固めにします。まとまったら塩を加えてこねます。
  4. 柔らかくしたバターを加えてこねたら、漉したあとのフルーツとスライスアーモンドを加えて、シリコンヘラで生地を折り畳むようにして軽くこねつつまとめます。
  5. こねが終わったら発酵容器に移して、暖かい所(26度くらい)に1〜2時間置き、その後冷蔵庫の野菜室で12時間低温発酵します。
  6. 冷蔵庫から取り出して室温に2時間くらい置いてから打ち粉をした台に取り出し、生地を3等分にして丸めて30分ベンチタイム。マジパンを冷蔵庫から取り出して室温に戻しておきます。
  7. 生地を軽く伸ばして中央の気持ち手前に横長に少しくぼませてマジパンを置き、生地で挟んで二つ折りにして上に重ねた生地を手の側面で軽く押して閉じ、オーブンペーパーに乗せて形を整えます。
  8. オーブンの発酵モードで35度/50分発酵させます。
  9. オーブンを190度/40分にセットして予熱を開始します。
  10. 180度/30分→170度/10分、しっかり焼きます。3つのポリ袋にそれぞれ均等にシナモンシュガーを入れておき、バターを湯煎で溶かしておきます。
  11. 取り出したら熱いうちに刷毛でラム酒を塗り、さらに溶かしバターの上澄みを塗ります(塗る順は逆でもOK)。
  12. 粗熱がとれたらポリ袋に入れ、シナモンシュガーを入れてまぶします。そのまま一晩おきます。
  13. アルミホイルの上にラップを大きめにカットして敷き、シュトレンを置いて上から溶けない粉砂糖を1個につき16gずつ茶こしでふるって覆い、包んで涼しいところに3日寝かせます。
  14. 仕上げに溶けない粉糖を追加で1個5gずつ(分量外)振りかけて完成です。中央からカットして薄くスライスしていただきます。カット面を合わせてラップで包んで冷蔵庫で保存します。
11月 282023
 
元種を使って作るスパイス入りスコーン

気温が低くなったせいか元種の元気も弱くなってきていて、まとめて消費しようと思いいつものスコーンの倍の量を作りました。

端っこ集めた物も含めて21個

スコーンではあるけれど、元種を活かすと言うことで今回は低温発酵の時間をじっくりかけてみました。とても優しい味になりました。

とても優しい味です

スパイスも好みの物を加えたので、おやつというよりも食事として食べるのが良さそうです。

〈材料〉21個分
  • 無塩バター 50g
  • 薄力粉(今回はドルチェ) 100g
  • アーモンドプードル 50g
  • ベーキングパウダー 小さじ1/2
  • きび糖 40g
  • 塩 ふたつまみ 
  • カルダモン 小さじ1/3
  • ナツメグ 小さじ1/3

元種液

  • 元種(粉:水分が1:1) 60g
  • 卵 24g
  • 牛乳 24ml
  • ピーカンナッツ 11粒
<作り方>
  1. バターを1センチ角に切って冷蔵庫に入れておきます。
  2. 中ボウルに粉類、きび糖、塩、お好みのスパイスを入れてふんわり混ぜ合わせます。
  3. 元種、卵、牛乳の半量を小ボウルに入れてよく混ぜ溶かしておきます。
  4. 粉類のボウルにバターを加えて、カードで細かく切り刻み、ポロポロにします。
  5. 元種液を粉類にまわし入れて、粉気がまだ残る程度にシリコンヘラで切り混ぜます。残りの牛乳で固さを調整します。
  6. ボウルの中で軽くプレスして半分に切って重ねます(1回目)。
  7. 上記を6回ほど繰り返したら、台にラップ(なんでもシート)を広げて長方形に整えて、ピッタリ包んで暖かいところで1〜2時間置きます。
  8. 厚みを均等にした状態でバットに入れて、冷蔵庫に一晩〜12時間低温発酵させます。
  9. 冷蔵庫から取り出したら、打ち粉をしてナイフで四方の端を切り落として長方形にしてから、マス目状に均等にカットして、天板に敷いたオーブンシートに並べます。
  10. ピーカンナッツを半分にカットして、生地の上から軽く押し込みます。砕けたピーカンナッツでも良いです。
  11. 35度のスチームオーブンで30〜40分発酵させます。
  12. オーブンを210度20分にセットして予熱を開始し、200度で20分焼きます。
11月 172023
 
自家製天然酵母カンパーニュ

自家製天然酵母でライ麦パンを焼きたいと思ったそもそものきっかけは、良く使っていたフォルサワーの粉末が手に入らない時期があって、自家製でサワー種を作れないかなというものでした。

でもサワー種を起こす過程で、不要な元種を捨てるというのは抵抗があったので、無駄なく使い切る通常の方法で自家製天然酵母パンを作っています。もしかしたら市販のフォルサワーを作る段階でも、不要な元種が発生していると思いますが、それを効率良く消費しているのだと信じたいです。

今回使い切れずにそろそろ元気も衰えてきて酸味がでてきた元種を消費しようと思い、もしかしたらサワー種のような風味になるのではと期待を持ってカンパーニュを作ってみました。

膨れないかもとか、酸っぱすぎるのではと心配しましたが、どちらも良い意味で期待を裏切られました。

いつもより気泡が大きいかも

思った以上に気泡が膨れていて、酸味もほとんど無く、通常のハードブレッドができあがってしまったのは驚きでした。

自家製天然酵母は発酵過程で時間をじっくりかけられることで熟成されて美味しくて、安心して食べられるという利点に加えて、今回は元種も使い切ってよかったなという自己満足感もあります。

天然酵母は発酵で思ったほど膨れていなくても、気泡が細かく密度が多く発生していれば活かせるんだなと。むやみに時間をかけたり温度を高くするのはNGで、適正な時間と温度を守って、優しく扱うことで活性化してくれることがわかりました。

<材料>1斤分

  • 凖強力粉(リスドオル) 150g
  • ライ麦全粒粉 40g
  • きび糖 8g
  • 天然酵母の元種 95g
  • 浄水  90ml
  • モルトエキス
  • 塩 3g
<作り方>
  1. 浄水をレンジで人肌に温めておきます。
  2. 大ボウルに粉類を入れて、泡立て器でふんわり混ぜ合わせておきます。
  3. 大ボウルに元種と浄水を少し残してまわし入れてヘラで粉気が無くなるまで混ぜ
  4. 残りの浄水で固さを調整しながら手で捏ねます。まとまってきたら塩を加えて捏ねます。
  5. 全体が均等な固さになったところでまとめてラップをかけて30分休ませます。
  6. ヘラで返すようにしてガス抜きをしてまとめ直して、ラップをかけて、室温(今回は26度)に1〜2時間おきます。膨らんでいなくても底を見てプツプツ気泡を確認したら、しっかりとポリ袋でボウルごと包み、冷蔵庫の野菜室で一晩(9〜12時間くらい)おきます。
  7. 冷蔵庫から取り出し、ポリ袋からも取り出してみてほどなく膨らんでいたらOK。室温に2時間ほどおき、1.5倍程度まで膨らんだらOK。発酵かごに打ち粉をしておきます。
  8. 生地と打ち台にしっかり打ち粉をして、生地を取り出したら手で優しく優しく四角形に伸ばします。大きな気泡は指ではじいて消しますが、小さい気泡をつぶさないように広げていきます。
  9. 左右をたたみ、手前からゆるくくるくる転がして巻いていき、底ををしっかり閉じたら左右の端をしぼませてつまんでしっかり閉じ、なまこ型にします。とじ目を上にして発酵かごに入れます。
  10. 暖かいところで(今回はスチームオーブン35度)40分ほどおきます。
  11. オーブンの下段に空の天板を入れた状態でをスチームオーブンの250度/20分にセットして余熱を開始します。その間、生地の横にミルクピッチャーにお湯を入れて、ふたをかけて発酵を続けます。
  12. 余熱が完了したらオーブンペーパーに発酵かごから生地を転がすようにひっくり返して取り出します。クープを1センチほどの深さに入れます。
  13. 余熱終了後のオーブンの扉を開閉して3分間空のままスチームをかけたら、オーブンの天板に生地をオーブンペーパーごと移し、さらに3分間スチームを入れて、220度に下げて残り時間で焼きます。
11月 092023
 
真ん中だけ盛り上がってしまいました

久しぶりの自家製酵母でライ麦パンを焼きました。りんご酵母の元気のピークが落ちてきていたのですが、ちゃんとパン生地を熟成して膨らんでくれました。

今回は強力粉が多めではあるのですが、ライ麦の香ばしさをしっかり味わうことができました。はちみつも少なめですが、十分甘さを感じます。

発酵中は気泡の粒がとても小さかったのですがカットしてビックリ
<材料> 1本分

ライ麦パン用元種 66g(うち粉は33g)

  • ライ麦粉(全粒粉) 22g
  • りんご酵母元種 22g
  • りんご酵母液 22g
  • はちみつ 1滴
  • モルトエキス ほんの少し

本捏ね用液

  • プレーンヨーグルト 30g
  • 浄水 50ml+10ml
  • はちみつ 5g
  • モルトエキス 0.9g(爪楊枝の先にちょっと付ける程度)

本捏ね用粉 160g

  • 強力粉(春よ恋) 110g
  • ライ麦粉(細挽き) 50g
  • 塩 3g 
<作り方>
  1. ライ麦パン用元種を作ります。レーズン酵母の元種にライ麦粉とレーズン酵母液、はちみつ、モルトエキスを加えてよく混ぜて、フタをして28度ほどのところに2倍に膨れるまで置いておきます。
  2. 浄水を人肌に温めてはちみつとモルトシロップを溶かし、ライ麦パン用元種を加えてよく溶き混ぜます。
  3. 中ボウルに強力粉とライ麦粉を入れてふんわり混ぜ合わせてから、元種液を回し入れて、シリコンカードでざっくり粉気がなくなるまで混ぜます。
  4. 塩を加えて捏ねます。
  5. 発酵用のボウルに生地を移してラップをして、室温(26度)に2時間置き、冷蔵庫で12~18時間、2倍に膨れるまで発酵させます。
  6. 冷蔵庫から取り出して1時間室温に置きます。打ち粉をしたパンマットに生地を取り出して、軽く丸めてボウルをかぶせて20~30分ベンチタイム。
  7. 正方形に広げます。生地の下に手を入れて生地を傷めないように優しく伸ばします。
  8. 左右の端をそれぞれ縦中央に合わせてたたみ、優しく手で押さえながら縦長にしたら、手前と向こう側をたたんで三つ折りにします。
  9. 上1/3と下1/3を重ねて三つ折りにします。
  10. 90度回転させて上下を半分に折って端をきっちり閉じ、俵型に整えます。
  11. 綴じ目を下にしてオーブンシートに乗せて、30度スチーム/30~60分。その後お湯を入れたミルクジャグを添えてフタをして20分発酵を続けます。
  12. 上記のスチームオーブンから取り出したタイミングでオーブンを250度スチームあり/25分にセットして、空の天板を入れた状態で余熱を開始します(家のは20分かかります)。
  13. 予熱のアラームが鳴ったら、一度オーブンのトビラを開閉して生地を入れずにスタートボタンを押し、空のままスチームを開始している間に、生地に粉を振りクープを入れます。
  14. 空のままスチーム開始3分後に、生地をオーブンシートごとオーブンの天板に移し、再びスタートボタンを押します。
  15. スチームを3分追加した後、220度/17〜20分こんがりと焼きます。
11月 072023
 
角食パンをスライスしたところ

そろそろ消費したいと思っていたりんご酵母の元種を全量使って角食パンを焼きました。元種は元気な状態で角までぴっちぴちに焼けました。

少し焼きすぎたかもしれません
<材料>1斤分
  • 強力粉(春よ恋) 230g
  • きび糖 20g
  • スキムミルク 10g
  • りんご酵母元種 92g(ベーカーズ40%)
  • 浄水 150ml
  • 塩 3.5g
  • 無塩バター 20g
<作り方>
  1. 大ボウルに強力粉、きび糖、スキムミルクを入れて泡立て器でふんわり混ぜ合わせておきます。
  2. 浄水をレンジで600w/20秒かけて人肌に温めます。無塩バターを室温に戻しておきます。
  3. 大ボウルに元種を加えて、浄水を少し残して注ぎ、ハンドミキサーのドゥフックの低速で混ぜ合わせます。
  4. ある程度混ざってきたら一段階早くして捏ね、浄水を加えて固さを調整し、まとまってきたところで塩を加えて良く捏ねます。
  5. なめらかに粘りがでてきたら無塩バターを加えて、つややかに生地が薄く伸びるまで捏ねます。
  6. 発酵用のボウルに生地を丸めて移し、濡らして硬く絞ったキッチンペーパーをかぶせて室温に1時間置きます。
  7. ボウルごとポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で12~18時間低温発酵します。
  8. ボウルをポリ袋から取り出して、1時間室温に戻します。
  9. 粉を振った台に生地を取りだして2等分にカットし、軽く丸めて濡らして絞ったキッチンペーパーをかぶせて20~30分ベンチタイム。
  10. 型に薄く油を塗っておきます。
  11. 生地を長方形に延ばして、左右を縦中央に向けて折り、手前からくるくる丸めて端をしっかり閉じ、型に入れます。
  12. 30度ほどの暖かいところか、またはオーブンをスチームの35度/60~90分にセットして2次発酵を開始します。型の8分目まで膨らむまで時間を調整します。
  13. 型にフタをして、オーブンを190度/25分にセットして余熱を開始します。
  14. オーブンに入れて途中で180度回転させて25分焼きます。
  15. オーブンから取り出したら型を少し高いところから落として空気を入れ換えて、網に取り出して冷まします。