2月 172024
 
ポンカンの甘露煮を焦がしたアップサイドダウンケーキ

ポンカンの甘露煮(シロップ煮)は皮も柔らかくてえぐみも少なくて好きなので、この時期見切りのコーナーで袋売りされているポンカンを手に入れて輪切りにして作っておきます。主にヨーグルトにのせて食べるのですが、パウンドケーキやチーズケーキに入れたりのせたりして食べるのが大好きです。

今回もポンカンの甘露煮をたくさん作ったので、アップサイドダウンケーキを焼いてみました。カラメルのこんがり焦げぐあいがシャビーでアンティークな効果を醸し出してくれます。

<材料>直径16センチ1個分
  • グラニュー糖 30g
  • 水 小さじ1
  • 熱湯 小さじ1
  • 無塩バター 50g
  • 卵 90g
  • グラニュー糖 60
  • 薄力粉 50g
  • アーモンドプードル 10g
  • ベーキングパウダー 小さじ1/3
  • 塩 ひとつまみ
  • ブランデー 大さじ1
<作り方>
  1. 小ボウルに無塩バターを40度の湯煎で溶かしてブランデーを加えておきます。
  2. 薄力粉、アーモンドプードル、ベーキングパウダーを合わせて3回ふるっておきます。
  3. フィリング用ポンカンの甘露煮(シロップ煮)を3〜5ミリ角にカットしておきます。
  4. 型(今回は取っ手を外せる鍋)に、カラメル用のグラニュー糖、水を入れて火にかけて溶かし、香ばしくなったら火を止めて、鍋ぶたでガードしながら湯を注ぎ、カラメルが均等に固まるように鍋をまわしながら冷まします。
  5. ポンカンの甘露煮(シロップ煮)の輪切りを固まったカラメルの上に並べます。
  6. ステンレスボウルに卵を溶き、グラニュー糖を加えて40度になるまで湯煎にかけながらハンドミキサーの泡立て器で混ぜ温めます。
  7. 湯煎から外して中速でもったりリボン状に垂れるまで泡立てて、低速でキメを整えます。
  8. このタイミングでオーブンを180度/30分にセットして余熱を開始します。
  9. ふるった粉類をふるいながら生地に加えた粉の上にフィリング用のポンカンの甘露煮をちりばめて、シリコンヘラで生地を底からすくいながら粉気がなくなるまで混ぜます。
  10. 溶かしバターのボウルに生地をひとすくい加えて溶かし混ぜたら、生地のボウルに戻してしっかり混ぜ合わせます。
  11. 鍋に生地を注ぎ、残った生地を鍋の周りに流し入れます。底を軽くトントンたたいて気泡を抜きます。
  12. 170度/30分焼きます。
  13. 鍋ごと粗熱をとって冷めたら中火に30秒ほどかけて、皿にひっくり返して盛ります。
  14. 保存容器に入れて一晩おくと美味しくなります。
 Posted by on 2024年2月17日 at 7:58 AM
2月 042024
 
ゼリーが中に入っていると思えない!
しっとりフィリング食感

冷蔵庫、冷凍庫にある食材を整理すべく、ゴロゴロ果肉のアップルパイを作りました。こちらの記事にあるレシピを参考にしました。生まれ故郷の弘前のお店のアップルパイ。食べたことは無いのですが…。今度行ったら食べてみたいです。

紅玉はもちろん青森県産。今の時期でもオーケーで手に入ります。オーケーは突然業務用よつ葉バターを売っていたり、頻繁にチェックしています。

残り食材だけで余裕で作れました。先日作ったデコレーションケーキ用のバナージュの残り、スポンジケーキの切れ端、野菜室の紅玉2個、冷凍庫のベラミーズパイシート1枚を美味しく消費できて嬉しい! 冷凍しておいた生クリームのホイップも添えて。

紅玉ゴロゴロアップルパイ

今回のポイントは、仕上げにゼリーを流し込むところ。「えー? パイ生地ぶよぶよにならないの?」と心配でしたが、スポンジケーキの切れ端が吸ってくれて、果汁もゼラチンが含んでくれるのか良いあんばいのしっとり感で驚きました。

砂糖少なめでも十分でした。スポンジケーキが甘いのと、ベラミーズパイシートが美味しいというのもありますが。

<材料>直径18センチパイ型1個分
  • りんご(紅玉) 2個(380g)
  • グラニュー糖 20g
  • 無塩バター 5g
  • シナモンパウダー 3g
  • 太白ごま油 5g
  • スポンジケーキの切れ端 20〜30g
  • 冷凍パイシート(ベラミーズパイシート) 1枚(150g)
  • テリ用卵黄 1個分
  • テリ用水 20g
  • 粉ゼラチン 2g
  • ゼラチンをふやかす水 大さじ2
  • 水 60ml
  • グラニュー糖 30g
<作り方>
  1. 紅玉の皮を剥き、8分割のくし切りにします。耐熱ボウルに入れてグラニュー糖をまぶし、バターを乗せてラップをかけます。
  2. 電子レンジで600w/5〜6分加熱します。ラップの間に爪楊枝を挟んで蒸気を少しだけ逃す状態で涼しい場所に置き一晩冷まします。
  3. 果肉をザルにあげて汁を切ります。果肉にシナモンパウダーと太白ごま油をからめておきます。
  4. パイシートを解凍して半分にカットします。1枚は冷凍庫に入れておき、もう1枚を麺棒でパイ型よりも一回り大きめに伸ばして型に合わせて敷き、はみ出た生地は麺棒を転がして切り落します。
  5. 生地を空焼きします。オーブンを180度/30分にセットして予熱を開始します。天板は出しておきます。
  6. 型よりも一回り大きめにカットしたオーブンシートを生地の上に敷き、タルトストーンをのせて、天板ごと型をオーブンに入れて20分焼きます。
  7. タルトストーンとオーブンシートを外して表面に焼き目がつくまで10分焼きます。
  8. 生地が冷めたらスポンジケーキの切れ端をちぎって底に敷き詰め、その上にりんごを重ねて乗せます。
  9. もう1枚のパイシートを解凍してパイ型の大きさに合わせて伸ばし、メッシュローラーで編み目の切り込みを入れます。オーブンを200度/30分にセットして予熱を開始します。
  10. 生地の縁にテリ用卵黄を水を溶いた卵液を刷毛で塗り、網目状のパイシートを優しくかぶせて、縁を押さえてくっつけます。皿からはみ出た生地は麺棒を斜めに傾けて転がして切り落とします。切り落とした生地をナイフで細長くカットして縁に一周貼り付けて、残った生地をクッキー型でくり抜いて卵液を塗って貼り付けて、表面全体に卵液を塗ります。
  11. 190度/20分焼き、200度/10分で焼き目がしっかりつくまで焼きます。
  12. 型のまま冷まし、その間に流し込むゼリー液を作ります。ゼラチンを水でふやかして、小鍋に水とグラニュー糖を入れて沸騰したらゼラチンを加えて溶かし、火からおろします。ゼリーの粗熱がとれたらパイに流し入れ、涼しいところで冷まし、さらに冷蔵庫で冷やします。
1月 272024
 
とかち野酵母のハニーローストピーナッツロールパン

ハニーローストピーナッツを一袋いただいたのですが、あまりナッツはそのまま食べないので、とかち野酵母のリッチな生地にハニーローストピーナッツを一袋分砕いてまぶしてロールしてカットして焼きました。

ピーナッツは硬くないので食べやすく、とても香ばしくて食べ応えがあります。腹持ち良いです。

ハニーローストピーナッツ一袋分使っています

砕いたピーナッツがこぼれおちないように、焼く前にたっぷり卵を塗りました。

<材料>6個分
  • 強力粉(春よ恋) 210g
  • 準強力粉 5g
  • きび糖 24g
  • 塩 3g
  • とかち野酵母 3g
  • 全卵 20g
  • 生クリーム 10g
  • 無塩バター 20g
  • 浄水 100ml
  • ハニーローストピーナッツ 60g
<作り方>
  1. 中ボウルに塩と無塩バター以外の材料と浄水を少し残して加えて、ハンドミキサーの低速でこね始めます。ある程度まとまってきたら塩を加えて、残りの浄水で硬さを調整します。少し固めに捏ねます。
  2. バターを加えてなめらかになるまで10分ほど捏ねます。
  3. シリコンドレッジを使ってボウルの中で生地を丸めて、ラップをかけて30度程度の場所で50分ほど1.5倍にふくれるまで1次発酵。
  4. ハニーローストピーナッツをフードプロセッサーで断続的に粗く刻んでおきます。
  5. 生地に軽く粉を振りガス抜きをして、打ち粉をした台に取り出し、正方形に伸ばしてハニーローストピーナッツを生地の向こう側1センチほど残して敷き詰めて、麺棒を転がして軽く押しつけます。
  6. 生地を手前から軽く巻いていき、端をしっかり閉じて、ナイフで6等分にカットします。
  7. 底になる方をすぼませて閉じて、手で形を整えて、天板に敷いたオーブンシートに並べます。
  8. 30度のスチームオーブンで60分2次発酵。
  9. オーブンを180度/15分にセットして余熱を開始します。
  10. 溶き卵を塗り、180度/13分焼きます。
12月 122023
 
今年も作りましたパネトーネ

今年のシュトレンとクグロフは作って美味しく食べたので、パネトーネはいいかなと思っていましたが、昨日シャトレーゼで見たパネトーネがとても美味しそうだったので、やっぱり作っちゃいました。

パネトーネ用の大カップ2個分の生地を手で捏ねるのは体力的にしんどいので、久しぶりにキッチンエイドに頼りました。少し固めの生地で、バターの量半端ないのに拒むことなくガシガシと練り込んで捏ね続ける力強さに見惚れてしまいました。

今回はサフも加えたので、冷蔵庫でのオーバーナイト発酵でもしっかり発酵ができました。

そして使い切れるか心配だったドレンチェリーとアンゼリカもこれでめでたく使い切れたので嬉しいです。

パネトーネはリッチな菓子パン

オレンジピールの酸味や、アーモンドスライスの香ばしくシャリッとした歯ごたえなどいろいろなアクセントがあって美味しいです。

<材料> パネトーネ用ベーキングカップ(紙製 直径10×高さ10センチ)2個分

フィリング

  • ラム酒漬けフルーツビッツ 100g
  • ブランデー漬けいちじく 30g
  • アーモンドスライス 30g
  • 牛乳(アーモンド浸し用) 20ml
  • オレンジピール 40g
  • ドレンチェリー 4個(14g)
  • アンゼリカ 20g

生地

  • 強力粉(春よ恋) 360g 
  • きび糖 70g
  • 塩 6g
  • パネトーネマザー 28g
  • サフ(金) 3g
  • 卵黄 1個
  • 卵 1個
  • 牛乳 175ml
  • 浄水(調整用) 20ml
  • 無塩バター(練り込み用) 100g

トッピング

  • 無塩バター(クープ用) 13g
  • 無塩バター(仕上げ塗り用) 10g
  • ポップシュガー 大さじ2
<下準備>
  • ラム酒漬けフルーツビッツとブランデー漬けいちじくをザルにあげて汁を切っておきます。
  • アーモンドスライスをフライパンで5分ほど煎り、牛乳(20ml)に浸して、ザルで漉しておきます。
  • オレンジピールに軽くブランデー(分量外)をまぶしておきます
  • ドレンチェリーは4つ割に、アンゼリカを5ミリ角にカットしておきます。
  • 練り込み用バターを室温に戻しておきます。
  • 牛乳を人肌に温めておきます。
  • 卵と卵黄を溶いておきます。
  • クープ用のバターは短冊状に8つにカットして冷やしておきます。
<作り方>
  1. 大ボウルに強力粉、きび糖、塩、パネトーネマザー、サフを入れてざっくり混ぜ合わせます。
  2. 牛乳、卵黄と卵、牛乳を加えて捏ねを開始します(今回はキッチンエイドの1〜2速で捏ねました)。
  3. 生地が固すぎるようであれば浄水またはアーモンドスライスを浸して漉した牛乳を少しずつ加え、通常よりも少し固めに捏ねます。
  4. バターを加えて捏ねます。生地が緩くなりますがしばらく捏ねを続けます。粘りが出てきてまとまるまで20分ほどかかりました。
  5. 粉を多めに振った台に生地を取りだして、手早く広げて、フィリングを全体に散らし、生地で包むように繰り返したたみます。具材が飛び出さないように、生地の中で均等になるようにまとめます。ベタつかないように打ち粉は多めに使います。
  6. 粉を振ったボウルに丸めた生地を入れて、ラップをかけて室温で30分ほど置いてから、冷蔵庫で一晩〜12時間、2倍に膨れるまで1次発酵。
  7. 室温に1時間戻し、打ち粉をした台に優しく取りだし、2等分にします。軽く丸めて、濡らしたペーパータオルを固く絞って生地にかぶせてラップもかけて20分ベンチタイム。
  8. 生地の表面から具材が飛び出さないように優しく丸め直し、打ち粉をした台の上でろくろのようにまわしてパネトーネのベーキングカップよりもスリムにまとめてからカップに入れます。底を軽くパンパン叩いてならします。
  9. ふんわりラップをかけて35度のスチームオーブンで60〜90分、生地のトップがカップの高さに膨れるまで2次発酵。
  10. オーブンをスチーム190度/30分にセットして余熱を開始します。その間も生地にふわっとラップをかけて乾燥を防ぎます。
  11. 生地に十字形にクープを入れて、切れ目に沿ってクープ用のバターを乗せます。ポップシュガーを1個につき大さじ1トッピングして軽く押し付けます。
  12. 170度で30分焼きます。
  13. 仕上げ用のバターを湯煎で溶かして、焼き上がった直後の表面に塗ります。
  14. 十分に冷めたらポリ袋に入れて、涼しい場所で熟成させて美味しくいただきます。
11月 172023
 
自家製天然酵母カンパーニュ

自家製天然酵母でライ麦パンを焼きたいと思ったそもそものきっかけは、良く使っていたフォルサワーの粉末が手に入らない時期があって、自家製でサワー種を作れないかなというものでした。

でもサワー種を起こす過程で、不要な元種を捨てるというのは抵抗があったので、無駄なく使い切る通常の方法で自家製天然酵母パンを作っています。もしかしたら市販のフォルサワーを作る段階でも、不要な元種が発生していると思いますが、それを効率良く消費しているのだと信じたいです。

今回使い切れずにそろそろ元気も衰えてきて酸味がでてきた元種を消費しようと思い、もしかしたらサワー種のような風味になるのではと期待を持ってカンパーニュを作ってみました。

膨れないかもとか、酸っぱすぎるのではと心配しましたが、どちらも良い意味で期待を裏切られました。

いつもより気泡が大きいかも

思った以上に気泡が膨れていて、酸味もほとんど無く、通常のハードブレッドができあがってしまったのは驚きでした。

自家製天然酵母は発酵過程で時間をじっくりかけられることで熟成されて美味しくて、安心して食べられるという利点に加えて、今回は元種も使い切ってよかったなという自己満足感もあります。

天然酵母は発酵で思ったほど膨れていなくても、気泡が細かく密度が多く発生していれば活かせるんだなと。むやみに時間をかけたり温度を高くするのはNGで、適正な時間と温度を守って、優しく扱うことで活性化してくれることがわかりました。

<材料>1斤分

  • 凖強力粉(リスドオル) 150g
  • ライ麦全粒粉 40g
  • きび糖 8g
  • 天然酵母の元種 95g
  • 浄水  90ml
  • モルトエキス
  • 塩 3g
<作り方>
  1. 浄水をレンジで人肌に温めておきます。
  2. 大ボウルに粉類を入れて、泡立て器でふんわり混ぜ合わせておきます。
  3. 大ボウルに元種と浄水を少し残してまわし入れてヘラで粉気が無くなるまで混ぜ
  4. 残りの浄水で固さを調整しながら手で捏ねます。まとまってきたら塩を加えて捏ねます。
  5. 全体が均等な固さになったところでまとめてラップをかけて30分休ませます。
  6. ヘラで返すようにしてガス抜きをしてまとめ直して、ラップをかけて、室温(今回は26度)に1〜2時間おきます。膨らんでいなくても底を見てプツプツ気泡を確認したら、しっかりとポリ袋でボウルごと包み、冷蔵庫の野菜室で一晩(9〜12時間くらい)おきます。
  7. 冷蔵庫から取り出し、ポリ袋からも取り出してみてほどなく膨らんでいたらOK。室温に2時間ほどおき、1.5倍程度まで膨らんだらOK。発酵かごに打ち粉をしておきます。
  8. 生地と打ち台にしっかり打ち粉をして、生地を取り出したら手で優しく優しく四角形に伸ばします。大きな気泡は指ではじいて消しますが、小さい気泡をつぶさないように広げていきます。
  9. 左右をたたみ、手前からゆるくくるくる転がして巻いていき、底ををしっかり閉じたら左右の端をしぼませてつまんでしっかり閉じ、なまこ型にします。とじ目を上にして発酵かごに入れます。
  10. 暖かいところで(今回はスチームオーブン35度)40分ほどおきます。
  11. オーブンの下段に空の天板を入れた状態でをスチームオーブンの250度/20分にセットして余熱を開始します。その間、生地の横にミルクピッチャーにお湯を入れて、ふたをかけて発酵を続けます。
  12. 余熱が完了したらオーブンペーパーに発酵かごから生地を転がすようにひっくり返して取り出します。クープを1センチほどの深さに入れます。
  13. 余熱終了後のオーブンの扉を開閉して3分間空のままスチームをかけたら、オーブンの天板に生地をオーブンペーパーごと移し、さらに3分間スチームを入れて、220度に下げて残り時間で焼きます。