9月 202023
 
手間がかかる分だけおいしさも格別

今年も栗仕事。栗を見つけると手間がかかるのが分かっているのに渋皮煮を作りたくなります。

昨年は茨城県の笠間で買ってきたのだけど、今年は近くのスーパーで茨城県産のものを購入。大きくてツヤっとしていて立派な栗です。

鬼皮を向いた時点で、388g。

この量の鬼皮を向くだけで、指先の感覚が無くなるくらい疲労してしまいました…。1日に作れる適量ってものがあるんですね。よくばらずに1袋にとどめておいてよかったです。

鬼皮向いた後の重量の約60%のきび糖を用意しました。…すごい量ですが、ちょうど良い甘さに仕上がりました。

割ると中までシロップがしみしみで、食べるとほっこり上品な甘さ。がんばって作って良かったなぁと報われる瞬間。

シロップ多めになってしまいましたが十分甘いので、残ったら炭酸割りでも美味しいです。シンプルだけどこの時期ならではの贅沢なスイーツ。栗って手間がかかるのにいろな国で重宝がられれていて(動物も然り)、みんな同じように栗のおいしさを求めているんだなぁと思うと嬉しくなります。

良い栗を見つけたらまた作りたくなりそう。

〈材料〉
  • 栗 450~500g(今回は鬼皮を剥いて388g)
  • きび糖 鬼皮剥いた後の重量の60%(今回は280g)
  • 重曹 小さじ1
〈作り方〉
  1. 鍋に栗が被さる量の湯を沸かして火を消します。
  2. 栗を水洗いしてから熱湯に浸します。
  3. 5分たったら栗を1個ずつ、栗の下方に包丁の刃の付け根の方で切り込みを入れて、隙間に刃を入れて少しずつ鬼皮を剥きます。はじめは皮が硬いので無理せず湯に戻して、次の栗の皮剥きをします。湯に浸けているうちに皮が柔らかくなり剥きやすくなります。
  4. 剥いた栗を水に浸しておきます。
  5. おおまかに鬼皮を剥き終わる頃に、鍋にたっぷりの水と重曹を入れて湯を沸かします。
  6. 栗を湯に入れて10分茹でます(茹で1回目)。
  7. 茹でている間にもう一つの鍋に湯を沸かしておきます。
  8. 10分後、栗をザルにあげて湯を切り、沸かしておいた鍋の湯に入れて10分間茹でます(茹で2回目)。
  9. 茹でている間に最初の鍋に湯を沸かしておきます。
  10. 10分経ったら栗をザルにあげて湯を切り、沸かしておいた鍋の湯に入れて10分間茹でます(茹で3回目)。
  11. 茹で汁の半量を捨てて水を足して湯の温度を下げます。
  12. 左手に軍手をはめて、軍手と右手の素手で栗を優しく擦り渋皮を取ります。渋皮のスジは竹串で取り除きます。
  13. きれいにした栗は水につけておきます。
  14. 栗を水でサッと洗って細かい皮を取ったら鍋に移します。
  15. 栗が浸るくらいの水を入れて、きび糖の半量を加えて、中火で沸騰させます。
  1. 沸騰後、極弱火にして残りのきび糖を数回に分けて加えながら、オーブンペーパーの落とし蓋をして20分煮ます。
  1. 火を消してそのまま冷めるまでおきます。
  2. 冷凍する分は製氷器に入れてシロップで浸して冷凍します。凍らせても硬くならないので、取り出すときは先の丸いナイフなどを側面に入れて外します。
凍る前
凍らせたところ
  1. アイラップに入れて閉じ口を上にした状態でさらにジップロックの袋にいれて閉じ、綴じ目が常に上になるように冷凍庫に立てて保存します。シロップの糖度が高いので袋から漏れないように注意します。
  2. 残りの栗も容器に移して、シロップでひたひたにして冷蔵庫て冷やします。

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9月 172023
 
煮詰めたみりんの風味はなにか懐かしさを感じます

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みりんを使ったお菓子作り第2弾はパウンドケーキ。先日スーパーで茨城県産の栗を売っていて(早い!)、もうそんな季節なのか…ということで昨年作って冷凍しておいた栗の渋皮煮を使い切ることにしました。

最近みりんを煮詰めて甘み付けすることに目覚めてしまったので、今回も同じ量を作りました。

極弱火で20分かけて煮詰めます

パウンドケーキなのでそれだけでは甘みが足りないかと思い、生地にグラニュー糖を足してみましたが、必要なかったかもしれません。渋皮煮もかなり甘めに作っておいたので。

上部の割れ目からみりんブランデーシロップが染みこんでます

みりんが多いと生地がとてもしっとりと柔らかくて、食べるとどこか懐かしい味。何の味だろう…。そういえば栗の甘露煮もみりんを使いますから、みりんと栗の相性は抜群です。

今年もがんばって栗の渋皮煮作ろうかな。

今回使った「日の出 純国産純米本みりん」

今回グラスフェッドバターを使いましたが、バター臭さも感じられず和風パウンドケーキとしておいしくいただきました。

〈材料〉20センチパウンド型1個分(約8人分)
  • みりん 150ml
  • 栗の渋皮煮 100g
  • 無塩バター 100g
  • グラニュー糖 35g
  • 卵 2個

【粉類】

  • 薄力粉 110g
  • 塩 ひとつまみ
  • ベーキングパウダー 小さじ1/2
  • シナモンパウダー 小さじ1/2

【シロップ】

  • みりん 30ml
  • ブランデー 大さじ1
〈作り方〉
  1. みりん150mlを鍋に入れて沸騰後、極弱火で20分ほど煮詰めて半分の量(約80~75ml)にします。器に移して冷ましておきます。
  2. 栗の渋皮煮の汁を切り、5ミリ角にカットしておきます。
  3. パウンド型にオーブンシートを敷いておきます。
  4. 粉類を合わせて3回振るっておきます。
  5. バターを室温に戻して泡立て器でなめらかにして、グラニュー糖を加えて混ぜ、煮詰めたみりんを加えて混ぜます。
  6. 溶き卵を少しずつ加えなから混ぜます。
  7. オーブンを200度30分にセットして予熱を開始します。
  8. 粉類をざっと加えて、刻んだおいた渋皮煮を加えたらシリコンヘラで栗に粉をなじませながら切るように混ぜます。
  9. 型に生地を入れて、表面にXを描くように中央部を深くえぐり、180〜170度で30分焼きます。早目に焦げてくるので温度を下げて調整します。
  10. 小鍋にシロップ用のみりんとブランデーを入れて一煮立ちさせて煮切り、冷まします。
  11. 台にアルミホイルを敷いてその上にラップを敷いておきます。
  12. オーブンから取り出したら型ごと少し高いところからトンと落として、生地をラップの上に取り出してオーブンシートを外し、熱いうちにシロップを塗ります。
  13. ラップとアルミホイルでピッタリ巻いて一晩冷まします。
  14. 冷蔵庫でしっかり冷やしておくとカットしやすいです。

フーディストアワード2023☆レシピ&フォトコンテスト
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9月 162023
 
砂糖不使用。みりんの優しい甘さが黒ごまの風味を際立たせます

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最近黒ごま味が大好きで、本当は黒ごまのジェラートが食べたかったのだけど冷凍庫がパンパンなので、黒ごまプリンを何度も作って食べています。卵を使うとなんとなく茶碗蒸し風だったり、ゼラチンを使うと胡麻豆腐風だったりと、いまひとつ味と食感に納得できなかったのですが、今回みりんを甘み付けとして利用してみたいと思い、みりんを煮詰めて加えてみたところとても優しいまろやかな甘みに。しかも食感がとろ~りとした絶品黒ごまプリンに仕上がりました!

今回使ったみりんは「日の出 純国産純米本みりん」。煮詰めると茶色くなることから、黒ごまと牛乳の色と混じると緑っぽく、まるできな粉プリンのように見えます。

表面がまだらになります

みりんを煮詰めているとみたらしのような香りが漂い、ともするとみりんの味が濃すぎるのかと思いきやその逆で、上品な甘みは黒ごまの風味を引き立てて、今まで作ってきた黒ごまプリンのなかで断然トップに躍り出ました。みりんの甘みでいろいろお菓子を作りたくなりました。

<材料> プリン型4個分(4人分)
  • みりん 150ml
  • 卵 2個
  • 練りごま 大さじ2
  • 牛乳 250ml
  • アーモンドスライス(ロースト) 適宜
  • ミントの葉 適宜
<作り方>
  1. みりんを鍋に入れて中火で沸騰後、極弱火で20分ほど煮詰めて、火から下ろして60度まで冷まします。
  2. ボウルに溶き卵、練りごまを入れて良く混ぜ合わせます。
  3. 小鍋に牛乳を入れて温めて60度になったら火から下ろし、1.のみりんを加えて混ぜ、ボウルに少しずつ加えてはよく混ぜます。
  4. 粗目のでザルで一度漉します。
  5. 水に濡らしたプリン型に均等に注ぎ、アルミホイルで蓋をします。
  6. フライパンに1/3ほどの水を入れて沸騰させて、プリン型を入れたら蓋をして極弱火で10分蒸し、火を消したらそのまま10分置きます。
  7. 湯から取り出して粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やします。
  8. ローストアーモンドスライスとミントの葉を飾ります。

フーディストアワード2023☆レシピ&フォトコンテスト
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1月 252023
 

毎年恒例の黒米おはぎ。作り方もほぼ定着してきました。今回は黒米を少し減らして餅米をその分増やしましたが、色味的にも何ら変わりありませんでした。

こしあんの黒米おはぎ。好評です。

今回こしあんは冨澤商店の物を使いました。これが一番作りやすい硬さ、甘さ、美味しさなので気に入っています。500gは使いきれないので、水羊羹でも作ろうかな。あんぱんもいいな。

<材料>10個分
  • もち米…210g
  • うるち米…75g
  • 黒米…15g

(もち米、うるち米、黒米がそれぞれ「7対2.5対0.5」の割合で、合わせて300g。約2合)

  • こしあん…300g
  • きび糖…大さじ2
  • 塩…小さじ1/4
<作り方>
  1. 米類を一緒に洗って水を切り、炊飯器の内鍋に入れて2合分の水量ラインよりも少しだけ少なめ注ぎ、2〜3時間浸しておきます。
  2. こしあんは10等分して(1個30g)、ラップで包んで優しく丸めて、バットに並べておきます。あんは絞りすぎずラップで形を丸く整えて、逆さにしてそっと置いておくと、あとで取りやすいです。
  3. オーブンペーパーを直径5センチほどの円形に10枚カットして、並べておきます。
  4. ご飯を標準の炊飯モードで炊きます。
  5. 中ボウルに水を満たして、しゃもじとスリこぎを浸しておきます。炊けたご飯を大きいボウルに移します。
  6. ご飯にきび糖と塩を加えて、しゃもじで切るように混ぜます。
  7. すりこぎ(めん棒の端でも)を、こまめに水に濡らしながらご飯をつきます(粒が半分つぶれる程度)。ご飯のグラム数を測っておきます(今回は約690g)。
  8. 手を水またはアルコールスプレーで濡らし、手のひら大のご飯をのせて(今回は1個69g)、ご飯を手早く丸く伸ばして中央を少しへこませます。
  9. 丸めておいたこしあんをへこみにのせて、手早くご飯で包み、形を整えます。
  10. 並べておいたオーブンペーパーに丸めたおはぎの閉じ目を下にしてのせて冷まします。
〈後記〉
  • ご飯が炊けた後の操作は手早く行います。ご飯が冷めるとうまく形成しにくいからです。
  • ご飯の形成は水をたっぷりつけた素手で行うのがおすすめです。気になるようであればアルコールスプレーで。

1月 182023
 
久々の大ヒット。干し柿のチーズロール。

叔母から時折り食品やいろいろな食材が詰まったお楽しみ箱が送られできます。今回の箱には富山干柿、小岩井のぬるチーズ、つや姫、札幌味噌ラーメン、豆せんべい、太子食品の生こうじ…などなど、叔母おすすめの美味しい物や私が好きそうな物の選りすぐりが、毎回小さい箱にパンパンに詰め込まれていて、何が出てくるか分からないので楽しいです。またどれも美味しく新しい味の発見もできて、叔母のセンスの良さにいつも感銘を受けています。食品の質、新鮮さを重視して、少量ずつ送ってくれるところも嬉しいです。

早速今回は富山干柿に、小岩井のぬるチーズを塗って巻いて食べてみました。すると想像だにしないあまりのおいしさにビックリ!

干し柿は好んで(買ってまで)食べるほうではないけれど、これはついつい食べ過ぎてしまいそうなほど危険。絶品。ハマります。

チーズの塩味によって改めて干し柿は芳醇なドライフルーツだと納得させられました。富山干柿そのものがおいしいからなのかもしれません。

富山干柿の由来

〈材料〉

  • 干し柿 2個
  • ぬるチーズ 大さじ2
ぬるチーズと富山干柿。

〈作り方〉

  1. 干し柿のへたを切り取って、縦に切り込みを入れて、開きます。種があれば取りのぞきます。
  2. 実の下の部分に短く縦に切り込みを入れて、開いた身が長方形になるように整えます。
  3. 開いた干し柿を縦長に置き、塗るチーズを1個につき大さじ1ずつ乗せて、均等に伸ばします。向こう側の巻き終わる方の縁は塗らずに残しておきます。
  4. 手前から緩く巻いて、巻き終わりを下にします。
  5. ナイフでチーズがはみ出さないように優しく5〜8ミリ幅にカットします。