グランドセントラル駅のマーケットで買ったカップケーキ。向こうの食べ物って青いものが多い。
ケーキ部分はおいしい。クリームはホイップではなくて、バタークリーム。昔懐かしいデコレーションケーキを食べている感じ。まずくはないけど、期待以上でも以下でもない。想像したとおりの味。青いクリームは、指にちょっとついただけで、色が落ちない。食べると口の中が真っ青に。朝に食べてはいけないケーキです。私的にはチョコレートオレオのカップケーキが好みでした。
飛行機は東側からニューヨークの上空にさしかかり、機窓からはマンハッタンの摩天楼や、コニーアイランド、自由の女神も望むことができた。
着陸直前、浅瀬の水鳥たちがサーッと飛び立つ姿が美しく、印象的だった。
飛行機は無事JFKに定時に到着。
ところが入国審査待ちで1時間半。実際の審査は1分ほどで終了。無事ニューヨーク市入りしたビリー。
しかし、ビリーはマンハッタンだけがニューヨークだと思い込んでいるため、彼にとって、マンハッタンへ上陸して、晴れて夢が達成されることになる。
JFKは、ニューヨーク市のクイーンズに位置しているけれど、実はマンハッタンへの距離は、ニュージャージー州のニューアーク空港よりも遠い。
JFKからマンハッタンへの移動手段は、シャトルバス(小さい乗り合いバス)か、地下鉄や列車、タクシーという手もあるのだが、疲れていることもあって、一人19ドルと比較的安価でホテルまで運んでくれるシャトルバスに惹かれて、これに乗ることに。
ホテルの名前を告げ、乗り場まで上り坂をスーツケース引きずって、空港立体駐車場の3階まで上った。かなりしんどい。
ほどなくシャトルバス、らしい車が来てドライバーがホテルの名前を告げ、スーツケースをトランクに乗せ、別々のホテル行きの日本人を6人ほど乗せて出発。軽く冗談を飛ばしながら、要所では観光ガイドまでして、途中で降りた組のスーツケースをホテルまで運んでいく。
ビリーご一行は最後のホテルのグループの一員となった。で、無事にホテルまで到着…ところがこれがとんだふんだくりで、ホテルの近くでクルマを止め、ドライバーがとんでもないことを言う。
「ニューヨーク市のタクシーは、ゾーンを越えるごとに課金されていくので、二人で136ドル払え」と。やられた、白タク、いや白シャトルバスだ。もちろん、空港の係はそんな話は言ってなかった。全部込みで19ドルだと。シャトルバスの代金は各社決まっているので、19ドルが正規料金のハズなのだが、そこは白タクならに白シャトルのドライバー、そんな話は聞いていないと言い張る。
すると同じグループの一人が、「クイーンズからのタクシーの課金と同じシステムだと思えばあんたの言っていることも納得できるが、JFKからの正規のタクシー代でさえ、チップ込みで75ドルなのだから、あんたは明らかにぼったくり」だと。
「ゾーンを越えた料金もあるし、高速代も出してるんだから、この料金を払え」とドライバー。
「は?その前に降りた2組分からもぼったくってるでしょう?」
…払え、払わないの繰り返し。ビリーご一行はビックリ眼で、この英語のやりとりを見守っているばかり。
これではらちがあかないと、ドライバーに向けてディスカウントを要求。
焦りだしたドライバーが「いくらなら払ってくれるんだ?」との問いに、その人が「45ドル」と切り出したら、ドライバーは「半額ぐらいの65ドル」と。何回かやりとりしてる間に、ドライバーの目がマジになってきたので、「じゃあ、間を取って55で」と言うことでまとまる。
商談成立。
…ドライバー、値切られたのに何やら嬉しそうに、積極的に値切ったグループの人を「相当なビジネスマンだ」とほめていた。まあ、先に下ろしたグループの人からもぼったくった後なので、それくらいディスカウントしても痛くないのだろう。こちらも、シャトルバスよりは多少高くなったとは言え、JFKからの正規タクシー料金からは十分安くなった上に、観光気分も味わえてホテルまで送ってもらえた、と。一応、ウィン・ウィンになったのかな。
…ということで、すったもんだがあって、積極的に値切った人に感謝を告げ、マンハッタンのミッドタウンにあるホテルに到着。疲れた。ビリー、何事もいい経験、だよね。
今回のニューヨークの旅は、「ビリーの旅」と呼ぶことにした。
ビリーのためにニューヨークに行くのだ…って、それは冗談で、実際は素材写真の撮影が目的なのだけれど。
実はビリーには長い間生き別れていたという双子の弟がいて、この5年の間に奇跡的な再会を果たしている。
弟の名前は「ジョニー」。彼はビリー以上に過酷な運命から救い出したのだが…、そのいきさつはまた後で説明するとして、とりあえず今はここで一緒に暮らしている。
ジョニーは来たときから裸だったので、セーターとパンツを編んで着せていたのだが、ビリーにはそれがずっとうらやましかったらしい。5年間着たきりの(たびたび洗濯はしたけど)Tシャツは、すでにボロボロになっていたため、この機会に新調することにした。
今回ビリーのために、久しぶりにソーイングに挑戦。 型紙をおこして、352円で生地を購入して作成。
同じ型紙を使って、ジョニーのパンツを作り、共布でビリーのバッグを作った。
ビリーは大のペコちゃん好きなため、バッグにはミルキーを3個詰めてある。
ところがこれから極寒のニューヨークへ行くというのに、ビリーに夏の格好をさせてしまったことに、作った後で気がついた。
そこで、ビリーにはマフラーを編み、ジョニーにはジャケットを追加作成。ビリーはいささか不満のようだが…。
彼の名前はビリー。
5年前、ニューヨーク旅行を終えて、マンハッタンからほど近い「ニューアーク空港」へ。ビリーは国際線ターミナルの土産店で売られていたクマのぬいぐるみ。
「Kisses from New Jersey」とTシャツに書かれているとおり、ニューアークはニューヨーク州ではなく、お隣のニュージャージー州の都市。日本で言えば千葉県の成田空港のような感じ。ニューアーク空港は国内線のターミナルの方が広く、そこには同じクマのぬいぐるみが何体もいたのだが、国際線の土産店にぽつんと売れ残っているのが不憫な気がしたので購入して帰国の途に。
帰国すると、家にはすでにニューヨーク帰りのクマが何体かいて、彼らからは「ニューヨークに行ったことがないだろう」と馬鹿にされる。
帰りの飛行機はマンハッタン上空を通過したけれど、ニューヨークには連れて行っていないのは確か。
でもビリーは「旅行でニューアークに立ち寄っただけだ」と言い張る。出身はニューヨークなのだそうだ(正確にはMaid In Chinaだろう…)。
でも何の証拠もないため、誰も信じない。
そんなこんなで5年の月日が流れた。その間もいくどとなく「出身はニューアーク」ととからかわれていたビリー。
彼の夢は「ニューヨークに里帰りする」こと。
…とは言っているが、内心はニューヨークに一度行っておけば、馬鹿にされることもなくなるだろうと…。
そしてその夢がついにかなう日が近づいてきた。
ハートのメロンパンを焼きました。
クッキー生地の量が少なかったのか、発酵時に表層雪崩を起こしかけてました。
焼き上がってから気がついたのですが、ハートはひび割れちゃいけませんって。
<材料>
- 強力粉(春よ恋)…150g
- 塩…1.6g
- きび糖…15g
- 卵…1/2個
- 牛乳…80ml
- あこ有機培養酵母…12g
- 無塩バター…10g
クッキー生地
- 薄力粉…90g
- アーモンドプードル…10g
- 塩…ひとつまみ
- 食用色素(赤)…添付スプーンすり切り1
- 無塩バター…30g
- グラニュー糖…30g
- 卵…1/2個(パン生地の残り)
- バニラエッセンス…1~2滴
<作り方>
- ボウルに粉類を入れて泡立て器でふんわりと混ぜ合わせます。
- あこ有機培養酵母生種を加え、レンジで20秒加熱したぬるい牛乳を注いでこねます。
- ある程度まとまったら、無塩バターを加えて、手で握りつぶすような感じで混ぜ、よくこねます。
- ボウルにラップをして室温(19度くらい)で9時間一次発酵。
- クッキー生地を作ります。ボウルに粉類を入れて泡立て器でよく混ぜ合わせます。
- 別のボウルにバターを入れて泡立て器で柔らかく練り、砂糖を加えてよく混ぜます。
- 卵を少しずつ加えてよく混ぜ、バニラエッセンスを加えます。
- 粉類をバサッと入れて、ヘラでよく混ぜます。
- ラップに生地を取り出し、棒状にのばして冷蔵庫で一晩寝かせます。
- パン生地が2倍にふくれたらガス抜きをして取り出します。
- 生地を5等分して丸め直し、15分ベンチタイム。
- クッキー生地を5等分して丸めて平べったく軽くつぶします。
- 生地を丸くのばし、生地の向こう側2/3の辺を中心に向けて三角形に折りたたみ、手前側1/3を中心に向けて向こう側に折ります。指で生地をきっちり閉じます。向こう側は先細とんがり、手前側はふっくら丸みを持たせるような立体的に形成します。
- 生地を裏返して、手前側2/3の縦中心に包丁を入れ、左右それぞれ外側にちょいとひねって開き、ハート型にします。
- 打ち粉をした台でクッキー生地を丸く伸ばし、中央まで切れ込みを入れ、ハートのパン生地にかぶせます。
- 天板に並べてオーブンの発酵モード(40度)で90分二次発酵。
- 1.5~2倍にふくれたら、オーブンを200度で予熱し、180~200度で20分焼きます。