11月 282023
 
できあがった自家製味噌をひとさじ

今年の初めに仕込んだ自家製の手作り味噌(少量)が完成しました。

できあがった量は840g。少量とはいえ、すくな…。

完成量は840gあまり

今回は少量に加えて水分を少なめに心がけたのであまり水はあがらず、初夏に一度確認したときにはカビは少しだけにおさえられていました。

さらに今年の猛暑続きでその後の進捗が心配でしたが、今日確認したところカビはほとんど無く、熟成度がとても良くてを甘さもありました。やっぱり美味しい。あっという間に食べてしまうだろうな。もっと作れば良かった。

ということでこの冬はこの倍の量を仕込もう。あ、種味噌は残しておかないと!

ところで前々回3年前に作ったときの投稿で、

味噌ができあがる秋には新型コロナウィルスはおとなしくなっているのでしょうか。
東京オリンピックは無事行われたのでしょうか。

と記していて。どちらも期待はずれでしたが、こうして未来に希望をたくして作る味噌はまさにタイムカプセル。さらに今年の味噌を仕込んだときの投稿では、

今年こそ、味噌ができあがる頃にはコロナはおとなしくなっていて、健康で遠出できることを願って。

う〜ん、今年はマスクも外して、ひどい風邪もコロナにもかかることなく無事過ごし、五十肩で左腕が上がらないけど、がんばって遠出は完遂したので、今年初めの願いは叶ったという事で。

11月 242023
 
紅玉を使ったタルトタタン

青森県産の紅玉を見つけて買ってしまったのですが、今年はりんごを使ったお菓子はほとんど作って食べ尽くしたので何を作ろうかと悩んだ末、紅玉4個使って果肉ゴロゴロのタルトタタンを作ることにしました。

紅玉の果肉感とカラメルのしみ具合のグラデーションは見ていて飽きません

パイ生地作りは苦手です。こういう作業は向いていないと悟ったので、今回は潔く冷凍のベラミーズパイシートを使いました。丸くカットして焼いただけでスポンジケーキ並みに膨れました。オーブンの扉越しにもりもり膨れるパイ生地にぼーぜんと目は釘付け。プロの技に脱帽です。

ベラミーズパイシートすごい

今回は新しい取っ手の外せる鍋を使って作ったのですが、思いの外ひっくり返して取り出すのに苦労しました。鍋底が厚く加熱する加減がよくわからなくて、結構加熱してから取り出しました。

ナパージュで凸凹をカバー

ほろにがのカラメルしみしみ。歯ごたえのある紅玉をかみしめると口いっぱいに酸味と甘みが広がり、パイのバターがまろやかに収めてくれます。

〈材料〉直径15センチ1個分
  • 冷凍パイ生地(今回はベラミーズ パイシート) 1枚(150g/1枚のうち100gを使用)

カラメル

  • グラニュー糖 60g
  • 水 大さじ1
  • 熱湯 大さじ1

フィリング

  • 紅玉  4個(約800g/可食部は今回655g)
  • 無塩バター  10g
  • グラニュー糖 40g
  • ブランデー 小さじ2
  • シナモンシュガー 大さじ1
  • パイ切り落とし

ナパージュ

  • あんずジャム 30g
  • 水 小さじ1
  • ブランデー 小さじ1
〈作り方〉
  1. 土台になるパイを最初に焼いておきます。冷凍パイシートを室温に10分置いて戻します。オーブンに天板を入れた状態で200度/17分にセットして予熱を開始します。
  2. パイシートを生地を台に広げて、伸ばしたり畳んだりせずそのまま軽く粉を振り、15センチ鍋を逆さにあてて、ナイフで縁に沿って切り取ります。残った生地はまとめて冷凍します(今回は100g使用)。
  3. カットした生地をオーブンシートに乗せて、フォークで突いて穴を開けます。
  4. オーブンシートごとオーブンの天板に移して、200度/17分、きつね色に焼きます。取り出して網で冷ましておきます。
  5. 冷めたら15センチ鍋にすっぽり入るように、優しくナイフで縁を切り落としておきます。切れ端はまとめておき、後で使います。
  6. カラメルを作ります。大きめのフライパンにグラニュー糖と水を入れて火にかけ、香ばしくなったら蓋ではねないようにガードしながら火傷しないように気をつけてお湯を注ぎ、フライパンをサッと回してから型用の鍋に注ぎます。型を回してカラメルを均等にならして冷まします。フライパンは洗わず続けて使います。
  7. フィリングを作ります。紅玉の皮をむき、種を取って、8等分のくし切りにします。
  8. フライパンを火にかけてバターを溶かし、紅玉を加えて優しくシリコンヘラで返しながらソテーします。
  9. グラニュー糖を加えて絡めてしんなりしてきたらブランデーを回し入れて絡めて、バットに移して冷まします。
  10. オーブンに天板を入れた状態で200度/35分にセットして予熱を開始します。
  11. ソテーした紅玉を型の外側に沿って一周重ねながら並べたら、内側に放射状に並べます。中央に折れてしまった紅玉を丸めて隙間に押し込みます。残った紅玉を隙間に入れて、大きなサジなどで軽く上からプレスしてならします。
紅玉4個分余すことなく重ねて並べました
  1. オーブンに入れて200度15分/180度20分焼き、 いったんオーブンから取り出します。
  2. シナモンシュガーを表面に均等に振りかけて、パイの切れ端を均等に敷き、焼いておいたパイを逆さまにして被せて軽く押さえて、オーブンで180度/10分焼きます。
パイ生地をかぶせて焼きます
  1. 取り出したらオーブンペーパーを被せて、一回り小さい鍋を重ねて押さえた状態で平らにしながら冷まします。蓋をして冷蔵庫に一晩置きます。
  2. 型を火にかけ、耳を澄まし、かすかにピチピチ音がしてきたら火から下ろし、型にオーブンシートと皿を被せて、ひっくり返して取り出します。
  3. あんずジャムをザルで裏ごしして小鍋に入れ、水とブランデーを加えて軽く煮詰めて、刷毛で表面に塗ってテリを出し、冷まします。
ホイップクリームを添えて

11月 242023
 
簡単でもめちゃくちゃ美味しい練乳

シュトレンのマジパン用に練乳を使おうと思ったのですがもう古く、購入してもまた使いきれず無駄になりそうな気がしたので、自分で作ることにしました。

95g分の練乳ができました

材料もシンプルで作り方も簡単!出来上がった練乳はとても美味しくて、フライパンを舐めたいくらい。子どもの頃から大好きな雪印の缶詰の練乳にとても味が似ていて、好きな時に好きな分だけ作れるなんて夢みたい。子どもの頃の自分に教えてあげたい。

〈材料〉
  • 牛乳 200ml
  • グラニュー糖 50g
〈作り方〉
  • 瓶を煮沸消毒しておきます。
  • フライパンに牛乳とグラニュー糖を入れて、極弱火にかけます。
  • 時々ヘラでゆっくりかき混ぜながら40分ほどかけて煮詰めます。
  • ヘラで底をなぞると鍋底が数秒間見えている程度の粘度になったら火から下ろし、濡らして固く絞ったふきんに鍋底をあてて冷まします。
  • 瓶に注いで蓋をして冷まします。
11月 182023
 
干し柿のチーズケーキ

大きな柿を2個いただいたのですが、そのまま食べるのも多すぎたので、全部カットして干し柿にしてしまいました。干し柿といえば昨年作った干し柿のチーズロールがめちゃくちゃ美味しかったので、チーズケーキにしたら絶対美味しいはずと信じて、テリーヌ風の蒸し焼きチーズケーキに仕上げました。

ミニパウンドケーキ型でテリーヌ風のチーズケーキに

オーブンで焼いていると、予想を上回る美味しそうな香りに期待が高まります。

アンゼリカで柿の葉っぱを模してみました

焼き上がると「何の料理?」という得体の知れないケーキになりましたが、干し柿がケーキの水分を吸い取ってしっとり。ほどよい酸味と相まってとても美味しかったです。

<材料>5×12センチパウンドケーキ型3個分(5人分以上)
  • 干し柿 60g
  • ブランデー 大さじ1

クッキー生地

  • 薄力粉 35g
  • アーモンドプードル 8g
  • グラニュー糖 15g
  • 塩 ひとつまみ
  • 無塩バター 18g
  • 卵 4g

チーズケーキ生地

  • クリームチーズ 200g
  • グラニュー糖 80g 
  • ブランデー 大さじ1
  • 生クリーム(乳脂肪42) 150ml
  • 水切りヨーグルト 50g ※1
  • 卵 90g
  • コーンスターチ 10g
  • 薄力粉 10g
  • あんずジャム 30g
  • 水 小さじ2
  • アンゼリカ 適宜
<準備>
  • 今回の干し柿は自家製です。柿(2個)の皮をむいて8ミリほどのくし切りにしてオーブンペーパーに並べて、110度/60分加熱します。オーブンペーパーごとザルに移して、風通しのいい所に2日置いてしっかり乾燥させました。
オーブンで焼く前の柿
  • ※1 ヨーグルト100gをコーヒーフィルターで1〜2時間漉して正味50gを使用します。乳清はゴクリと飲んでタンパク質補給に。
  • 型にオーブンシートを折って敷いておきます。
オーブンシートをミニパウンドケーキ用にカットして繰り返し使用します
  • 中ボウルは2つ用意します。1つはクリームチーズを入れて室温に戻し、もう一つは生クリームと水切りヨーグルトを混ぜる用です。
<作り方>
  1. 干し柿を器に入れてブランデーを回し掛け、ラップをかけておきます。
  2. クッキー生地を作ります。無塩バターを中ボウルに入れて室温に戻しておき、粉類を小ボウルに入れて、泡立て器でふんわり混ぜ合わせておきます。
  3. 無塩バターとグラニューを混ぜ、溶き卵と塩を加えて混ぜます。
  4. 粉類をザッと加えてヘラで切るようにまぜたらラップを広げて移して四角く包み、麺棒でならして冷蔵庫で休ませます。
  5. 生地を台に置いて麺棒で型の底(内側)の大きさに合わせて伸ばし(今回は幅4.5×3=13.5センチ/高さ11.5センチ)、3つにカットしてオーブンシートに並べます。オーブンシートに乗せてからナイフやヘラなどである程度形を整えます。
  6. オーブンを180度/13分にセットして余熱を開始します。爪楊枝でクッキー地に均等に穴を開けます。
  7. 170度/13分焼きます。冷めたら型に合わせてナイフで削って型の底に敷いておきます。その上に干し柿を並べて敷きます。
クッキーの上に干し柿を並べます
  1. チーズケーキ生地を作ります。クリームチーズの中ボウルにグラニュー糖を入れて、熱めのお風呂程度の湯せんにかけて、シリコンヘラで混ぜます。ブランデーを加えて混ぜます。
  2. 別の中ボウルに残りの生クリームと水切りヨーグルトを入れてよく混ぜます。
  3. 上記の9のボウルに卵を数回に分けて加えて泡立て器でよく混ぜ、薄力粉とコーンスターチを加えて切るように混ぜます。
  4. このタイミングでオーブンを180度/50分にセットして予熱を開始します。
  5. 10の生地を、ザルで漉しながら7のクリームチーズのボウルに加えてなめらかにします。シリコンのお玉で生地をすくって型に静かに均等に流し入れます。
  6. 型よりもひとまわり大きい耐熱皿に型を入れ、型の下から1/3ほどの高さまで40度(熱めのお風呂程度)の湯をそそぎます。
  7. 180℃/20分、160℃/20分、150度/10分焼きます。
  8. 焼き上がったらオーブンのトビラを少しあけて熱気を徐々に逃がしながら粗熱をとり、オーブンから取り出してしっかり冷めてから型から外して、すっぽり入る保存容器に移して冷蔵庫で一晩冷やします。
  9. 小鍋にあんずジャムと水を入れてトロリと煮詰めて、刷毛で表面を塗ってテリを出します。アンゼリカをカットしてトッピングします。

オーブンシートの隙間から生地が少し流れ出て型の底にたまります。少量なので指ですくってペロッと食べちゃいます。

ガス袋に入れておみやげ用に

11月 172023
 
自家製天然酵母カンパーニュ

自家製天然酵母でライ麦パンを焼きたいと思ったそもそものきっかけは、良く使っていたフォルサワーの粉末が手に入らない時期があって、自家製でサワー種を作れないかなというものでした。

でもサワー種を起こす過程で、不要な元種を捨てるというのは抵抗があったので、無駄なく使い切る通常の方法で自家製天然酵母パンを作っています。もしかしたら市販のフォルサワーを作る段階でも、不要な元種が発生していると思いますが、それを効率良く消費しているのだと信じたいです。

今回使い切れずにそろそろ元気も衰えてきて酸味がでてきた元種を消費しようと思い、もしかしたらサワー種のような風味になるのではと期待を持ってカンパーニュを作ってみました。

膨れないかもとか、酸っぱすぎるのではと心配しましたが、どちらも良い意味で期待を裏切られました。

いつもより気泡が大きいかも

思った以上に気泡が膨れていて、酸味もほとんど無く、通常のハードブレッドができあがってしまったのは驚きでした。

自家製天然酵母は発酵過程で時間をじっくりかけられることで熟成されて美味しくて、安心して食べられるという利点に加えて、今回は元種も使い切ってよかったなという自己満足感もあります。

天然酵母は発酵で思ったほど膨れていなくても、気泡が細かく密度が多く発生していれば活かせるんだなと。むやみに時間をかけたり温度を高くするのはNGで、適正な時間と温度を守って、優しく扱うことで活性化してくれることがわかりました。

<材料>1斤分

  • 凖強力粉(リスドオル) 150g
  • ライ麦全粒粉 40g
  • きび糖 8g
  • 天然酵母の元種 95g
  • 浄水  90ml
  • モルトエキス
  • 塩 3g
<作り方>
  1. 浄水をレンジで人肌に温めておきます。
  2. 大ボウルに粉類を入れて、泡立て器でふんわり混ぜ合わせておきます。
  3. 大ボウルに元種と浄水を少し残してまわし入れてヘラで粉気が無くなるまで混ぜ
  4. 残りの浄水で固さを調整しながら手で捏ねます。まとまってきたら塩を加えて捏ねます。
  5. 全体が均等な固さになったところでまとめてラップをかけて30分休ませます。
  6. ヘラで返すようにしてガス抜きをしてまとめ直して、ラップをかけて、室温(今回は26度)に1〜2時間おきます。膨らんでいなくても底を見てプツプツ気泡を確認したら、しっかりとポリ袋でボウルごと包み、冷蔵庫の野菜室で一晩(9〜12時間くらい)おきます。
  7. 冷蔵庫から取り出し、ポリ袋からも取り出してみてほどなく膨らんでいたらOK。室温に2時間ほどおき、1.5倍程度まで膨らんだらOK。発酵かごに打ち粉をしておきます。
  8. 生地と打ち台にしっかり打ち粉をして、生地を取り出したら手で優しく優しく四角形に伸ばします。大きな気泡は指ではじいて消しますが、小さい気泡をつぶさないように広げていきます。
  9. 左右をたたみ、手前からゆるくくるくる転がして巻いていき、底ををしっかり閉じたら左右の端をしぼませてつまんでしっかり閉じ、なまこ型にします。とじ目を上にして発酵かごに入れます。
  10. 暖かいところで(今回はスチームオーブン35度)40分ほどおきます。
  11. オーブンの下段に空の天板を入れた状態でをスチームオーブンの250度/20分にセットして余熱を開始します。その間、生地の横にミルクピッチャーにお湯を入れて、ふたをかけて発酵を続けます。
  12. 余熱が完了したらオーブンペーパーに発酵かごから生地を転がすようにひっくり返して取り出します。クープを1センチほどの深さに入れます。
  13. 余熱終了後のオーブンの扉を開閉して3分間空のままスチームをかけたら、オーブンの天板に生地をオーブンペーパーごと移し、さらに3分間スチームを入れて、220度に下げて残り時間で焼きます。