11月 042023
 
オーストリアのアップルパイ

オーストリアの代表的なお菓子でまだ作ったことがなかったのがアプフェルシュトゥルーデル。生地を薄ーく広ーく延ばしてりんごを包んで巻くという工程がとても難易度高そうだったので、作りやすいように少ない量でチャレンジしたところうまくいきました。

職人になりきりシリーズ、今回は生地を薄くのばすところではピザ職人になってました。体全体を使ってリズム感良くノリノリで両手の甲に交互に渡しながら回転させて少しずつ広げていきます。素人の私でも破れずにきれいに延ばすことができました。

できあがって皿に盛って粉糖を振っている時点で初めて気がついたのですが、これってまるでバビーズで食べたアメリカンアップルパイじゃないですか。りんごを生のまま使ったりフィリングの作り方もそっくりで、工程も生地で巻くか、型に入れてかぶせるかの違いだけで、当たり前ですが食べてみて味もそっくり。

NYのBubby’sで食べたアップルパイ

この写真を見て、さらにホイップクリームを添えているところまでそっくり。生地の香ばしくてパリッとした食感とともに感動してしまいました。

アップルパイって世界をつなぐお菓子なのかも。

<材料>20センチ1個(4人分)

クラム

  • スポンジケーキ 50g

生地

  • 塩 小さじ1/4
  • 凖強力粉(リスドオル) 60g
  • 水 23ml
  • 太白ごま油 7g
  • 卵 10g

フィリング

  • りんご(紅玉) 200g
  • ラム酒漬けレーズン 15g
  • てんさい糖 10g
  • シナモンパウダー 小さじ1/2

仕上げ用

  • 無塩バター 25g
  • 泣かない粉砂糖 小さじ1
〈作り方〉
  1. スポンジケーキを細かくちぎってクラムを作ります。バットに入れて半日かけて乾燥させ、ザルで漉すかフードプロセッサーで細かくしておきます。先日作ったデコレーションケーキ用のスポンジの切れ端を冷凍しておいたのでちょうど使い切れました。
  2. 凖強力粉と塩を振るって中ボウルに入れます。
  3. 水、太白ごま油、卵を加えてシリコンヘラで混ぜ、馴染んできたら手で捏ねます。
  4. 生地がなめらかに薄く伸びるようになったら、濡らして硬く絞ったキッチンペーパーを被せて室温で30分休ませます。
  5. りんごを八つ割にして皮と芯を取り、3ミリ幅にカットしておきます。
  6. バターを湯煎で溶かしておきます。てんさい糖とシナモンを合わせて混ぜておきます。天板にオーブンシートを敷いておきます。
  7. 捏ね台の上に清潔な目の細かいふきんを広げて粉を振り、生地を乗せて可能な限り麺棒で薄く伸ばします。
  8. 生地を手に取り、両手の甲に交互に渡しながら回転させて少しずつ薄く伸ばしていきます。
  9. ふきんの上に広げて、縦長の長方形に生地を破らないように縁を優しく引っ張りながら薄く伸ばします。ふきんが透けるような薄さにします。
横25センチ縦40センチほどに広げます
  1. 手前5センチを開けてクラムを全量横長に盛り付けます。その上にりんごを全量盛り、ラム酒漬けレーズンを均等に散りばめて、てんさい糖とシナモンを満遍なく振りかけます。
フィリングを盛りつけます
  1. 生地の端をそれぞれ2センチ残して溶かしバターを塗ります。
  2. このタイミングでオーブンを200度/30分にセットして予熱を開始します。
  3. 手前のふきんを持って巻き簀のように向こう側に生地を被せたら、左右の端から具がこぼれないように整えながら半分転がします。今度は向こう側のふきんの端を手前の生地に被せます。被せ目は上にある状態です。左右の端を軽く抑えて閉じます。
  4. ふきんで生地を包んで天板の上に移し、オーブンシートに転がし、綴じ目を下にして置きます。溶かしバターを表面に塗ります。
オーブンシートに転がしてバターを塗ったところ
  1. 竹串の先で数ヶ所突いて穴を開け、オーブンに入れます。
  2. 15分焼いたところで一度取り出して手早くバターをささっと塗り、天板を180度回転させてオーブンに入れ直してこんがり焼きます。
  3. 焼き終えたら残っている溶かしバターを全て塗り、粗熱を取ります。
  4. 温かいうちにカットして皿に盛り付けてから、粉糖を振りかけます。ホイップクリームを添えていただきます。
クラムが甘かったので砂糖少なめでも十分甘みがありました
1月 262023
 

ラズベリージャムや、ヘーゼルナッツパウダーが残っていたので、久しぶりに大好きなお菓子リンツァートルテを作りました。

オーストリア産のラズベリージャム。種無しでなめらか。イオンのカフェランテでも見かけます。

個人的な感覚では東の横綱がザッハトルテなら西はリンツァートルテかな。ザッハトルテとは真逆な素朴で庶民的なお菓子だけど、味わい深くて大好きです。

日持ちのする焼き菓子なので、極寒のこの時期のとっておきおやつとしておすすめ。不意の来客のおもてなしにも重宝します。

素朴なイメージだけど飽きの来ない味わい。

〈材料〉底の取れるタルト型直径20センチ1個
  • 無塩バター 100g
  • 卵 50g
  • 粉糖 80g
  • ヘーゼルナッツパウダー 100g(アーモンドプードルでも)
  • 薄力粉 100g
  • ベーキングパウダー 小さじ1
  • 塩 ひとつまみ
  • レモン 1/8個(レモンを8個にカットして冷凍しておいたもの1片)
  • シナモン 小さじ2
  • グローブ 小さじ1/6
  • ナツメグ 小さじ1/6
  • ローストアーモンドオイル 3振り
  • ラズベリージャム 100g
  • アーモンドスライス 10g
作り方〉
  1. バターを大ボウルで室温に戻します。型には特に油を塗ったりオーブンペーパーを敷いたりしていません。
  2. 薄力粉、ベーキングパウダー、シナモン、グローブ、ナツメグ、塩を合わせて振るっておきます。
  3. レモンは皮の表面を軽くおろし金でおろして、汁を搾って混ぜておきます。
冷凍レモンを使用。凍った状態でこのおろし金で皮を下ろして、溶けたらここで汁も絞れるので便利。
  1. バターに粉糖を加えて混ぜ、溶き卵を数回に分けて注ぎながら混ぜ、レモンとローストアーモンドオイルも加えて混ぜます。
  2. ヘーゼルナッツを加えてよく混ぜます。振るっておいた粉類も加えて、ヘラで混ぜ合わせます。
ヘーゼルナッツパウダーを先に混ぜ込んでから、薄力粉などの粉類を加えて混ぜます。
  1. 絞り袋に口金を装着し、カップに折り返してセットして、生地の1/3を入れておきます。
今回使った星形の口金。小さめです。
今回絞り袋に約200g入れましたがこれでも多かったので、180gくらいでよかったかも。
  1. 残った生地全量を型の中央に盛り、ヘラでヘリの方へ伸ばして厚さを均等にならします。 
回転台を使うとならしやすいです。ぬれ布巾を挟むと型がすべりにくいです。
  1. ジャムをのせて均等に伸ばします。 このタイミングでオーブンを180度35分にセットして予熱を開始します。
ジャムの厚みを均等にします。
  1. まず周りを2周、練習を兼ねてゆっくりと絞り出します。
かなりゆーっくり絞り出します。
  1. 格子状に絞ります。格子の間は気持ち少し広めに空けます。焼くと生地が広がるので間が狭いとふさがってしまうので。
この時点で絞り袋にまだかなり残っていました。
  1. 残った生地を周りに絞り出して、アーモンドスライスを乗せます。
アーモンドは押しつけなくてもまんべんなく散らせばOK。
  1. 35分焼きます。冷めてから型から取り出し、丸くカットしたオーブンシートに乗せて完成です。
底板はスパチュラを差し込んで回転させて剥離します。

焼いている時から焼き上がってしばらくの間、エキゾチックな香りに包まれる幸せ! 異国のアパートでケーキを焼いている感覚に浸れます。

本家リンツのKonditorei Jindrakで食べたリンツァートルテ。ホイップはオプション。
1月 262020
 
ブルーベリージャムのリンツァートルテ

Amazonでオーダーしたオーストリア産のラズベリージャムが2週間待ってまだ届かないので、我慢できずにコストコのブルーベリーで作ったジャムで焼きました。これはこれで美味しい!
なんとラズベリージャムは今日届くそう。

材料(直径20センチ)

  • 無塩バター 100g
  • 卵 80g
  • 粉糖 80g
  • ヘーゼルナッツパウダーかまたはアーモンドパウダー 80g
  • 薄力粉 120g
  • ベーキングパウダー 小さじ1
  • 塩 ひとつまみ
  • シナモン 大さじ1
  • グローブ 小さじ1/6
  • ナツメグ 小さじ1/6
  • ブルーベリージャム 100g
  • アーモンドスライス 適宜
  • 溶けない粉糖 小さじ1/2

作り方

  1. バターを大ボウルで室温に戻します。型にオイルスプレーをして粉をふるいはたき落として冷蔵庫で冷やします。 
  2. 薄力粉、ベーキングパウダー、シナモン、グローブ、好みでナツメグを別のボウルに入れて泡立て器でふんわり混ぜておきます。 
  3. バターに粉糖を数回に分けて加えて混ぜ、溶き卵を数回に分けて注ぎながら混ぜ、塩を加えて混ぜます。 
  4. ヘーゼルナッツまたはアーモンドパウダーを加えてよく混ぜます。薄力粉も加えて、ヘラで混ぜ合わせます。 
  5. 口金をつけたしぼり袋に生地を入れ、半量を型に絞り出し、ヘラでヘリの方へ伸ばして厚さを均等にならします。 
  6. ジャムをのせて均等に伸ばします。 
  7. 残りの生地を、格子状に絞り出します。 
  8. ゆっくり移動しながら絞り、格子の間は気持ち少し広めに空けます。焼くと生地が広がるので間が狭いとふさがってしまうので。
  9. 最後に周りを一周絞り出して、アーモンドスライスを押しながら乗せます。
  10. 200℃で余熱して180〜170度で30〜35分焼きます。冷めたら型から取り出し溶けない粉糖を縁にふるい、完成です。 
1月 112020
 
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リンツァートルテ Linzertorte

大好きな国オーストリアの伝統的なお菓子。

飽きのこないおいしさ! 日持ちもするので手みやげにも!

材料 (直径20センチ)

  • 無塩バター 100g
  • 卵 50g
  • 粉糖 80g
  • ヘーゼルナッツパウダーかまたはアーモンドパウダー 100g
  • 薄力粉 100g
  • ベーキングパウダー 小さじ1
  • 塩 ひとつまみ
  • レモン 1/3個
  • シナモン 大さじ1
  • グローブ 小さじ1/6
  • ナツメグ 小さじ1/6
  • ローストアーモンドオイルかまたはバニラエッセンス 3滴
  • ラズベリージャム 100g
  • アーモンドスライス 適宜
  • 溶けない粉糖 小さじ1

作り方

  • バターを大ボウルで室温に戻します。型にオイルスプレーをして粉をふるいはたき落として冷蔵庫で冷やします。 
  • 薄力粉、ベーキングパウダー、シナモン、グローブ、好みでナツメグを別のボウルに入れて泡立て器でふんわり混ぜておきます。 
  • レモンは皮の表面を軽くおろし金でおろして、汁を搾って混ぜておきます。
  • バターに粉糖を数回に分けて加えて混ぜ、溶き卵を数回に分けて注ぎながら混ぜ、塩とレモンとバニラエッセンスも加えて混ぜます。 
  • ヘーゼルナッツまたはアーモンドパウダーを加えてよく混ぜます。薄力粉も加えて、ヘラで混ぜ合わせます。 
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  • 生地の半量を型に入れて、ヘラでヘリの方へ伸ばして厚さを均等にならします。 
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  • ジャムをのせて均等に伸ばします。 
  • 残りの生地を口金を付けた絞り袋に入れて、格子状に絞り出します。 
  • ゆっくり移動しながら絞り、格子の間は気持ち少し広めに空けます。焼くと生地が広がるので間が狭いとふさがってしまうので。
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  • 最後に周りを一周絞り出して、アーモンドスライスを押しながら乗せます。
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  • 180℃で余熱して180〜170度で30〜35分焼きます。冷めたら型から取り出し溶けない粉糖を縁にふるい、完成です。 
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アプリコットジャムでも

少し生地が硬めで、ホイップに付いてくる絞り袋セットでうまく絞り出せるのかどうか心配でしたが、途切れずしかもダレなくてちょうどいい加減でした。
生地に厚みを持たせて焼くには、直径18センチのケーキ型がちょうどいいです。
現地で食べられなかったので作ってみました。その一年後にリンツに赴きKonditorei Jindrakで食べました。ホイップもオプションで!

美味しかった!
本来はヘーゼルナッツパウダーですがアーモンドパウダーでも美味しいです。ジャムはアプリコットでも合います。赤スグリ(レッドカラント)のジャムでも作りたいです。

9月 052015
 

オーストリア王室御用達のパン屋さん「エーデッガー・タックス Edegger-Tax」が本日オープン! 開店前から並んでしまいました。

オープン数分で売り切れてしまった「シシーブッセルン」。さすがにエリザベートは人気ですものね。

オープン数分で売り切れてしまった「シシーブッセルン」。さすがにエリザベートは人気ですものね。

昨年仕事で訪れたオーストリアのグラーツの本店で、カプチーノとお菓子をいただいたときの記憶がとても好印象で、今回東京は神田に初出店ということでとても楽しみにこの日を待っていました。

グラーツの本店を訪れたときの様子はこちら

都バス1本で行けちゃうなんて、嬉しすぎる(ToT)

都バス1本で行けちゃうなんて、嬉しすぎる(ToT)

店内はお客さんが10人も入れば満員状態なくらいの間口ですが、パンの種類はとても豊富で選ぶのに本当に迷ってしまいます。

写真の撮影許可をいただいて、店内を撮らせていただきました。

写真の撮影許可をいただいて、店内を撮らせていただきました。

オーストリアのビールとワインも売っていました。ゲッサー(ビール)1本800円(O_O)!…は高いけど、その下の段に並んでいるオーストリアワインがグラス1杯800円なら飲みたいかも。

上段ははちみつ。中段にはブドウジュースとビール。下段はワイン。

上段ははちみつ。中段にはブドウジュースとビール。下段はワイン。

ちなみに上段にならんでいるのはハチミツ。「もみの木」「栗の花」「たんぽぽ」「水辺の花」「ひまわり」「さくらんぼ」「春の花」「アカシア」。なんてユニーク。優しい味わいが楽しめそう。

今回は9点購入しました。

今回購入したパンとお菓子と、オーストリアの仲間たち?

今回購入したパンとお菓子と、オーストリアの仲間たち?

これら7点と、ブドウジュースとカイザーゼンメルはお店の外で食べちゃいました。

これら7点と、ブドウジュースとカイザーゼンメルはお店の外で食べちゃいました。

私のお気に入りはフルーツのデニッシュ「プレンダー」(中央)と、マジパンクグロフ・キュルビス(右下)と、ザッハトルテ(右上)。

それにしても、ザッハトルテって本当にすごい。
アプリコットの甘酸っぱさ、チョコレートの苦甘さとざらつき感が絶妙。
私の周りではかなり好き嫌い分かれるお菓子ですが、私は大好きなのです。

昔から変わらない味だとしたら、当時の貴族はどんだけおいしいものを食べていたんだろう。

サンドイッチ(紫のケシの実のカイザーサンド)の中央の黒いものは、ドライトマトなんですって。

マジパンクグロフ・キュルビスはカボチャの種が入ってる! グラーツ名物なんですよね、カボチャの種。
ハンドメイド的な優しい味。

マジパンクグロフ・キュルビス

マジパンクグロフ・キュルビス

スッキリ!!のインタビュー。カイザーもぐもぐ食べてます。

スッキリ!!のインタビュー。カイザーもぐもぐ食べてます。

ところで、嬉しそうにお店を出たところで、日テレ「スッキリ!!」のインタビューを受けちゃいました。

カイザーをもぐもぐ食べながら、味とか食感の感想を述べさせていただきました(笑)。
放送されるかどうかわかりませんが、楽しい経験でした。